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私達が普段当たり前のようにトイレットペーパーを使っていますが、環境問題を考えると再生紙のトイレットペーパーを使ったほうが良いのでは、と考える人も多いはずです。しかし、再生紙というと汚い、硬い、詰まりやすい、臭いが気になるのでは?という心配もあるようです。
再生紙のトイレットペーパーを使いたいけど中々踏み出せないという方のために、再生紙のトイレットペーパーの原料や生産工程、柔らかい再生紙について述べていきます。

実は再生紙のトイレットペーパーは詰まりやすいわけではない

再生紙のトイレットペーパーの原料は牛乳パックなどのリサイクル

パルプと再生紙では使用している原料にどのような違いがあるのでしょうか。まずはパルプですが、パルプとは紙を作るための食物繊維だという認識でいいでしょう。パルプの原料とは主に木材ですが草や竹からもパルプを抽出する事ができます。通常のパルプのトイレットペーパーは木材などの食物繊維から作られているという事です。

続いては再生紙のトイレットペーパーの原料ですが、主に牛乳パックや印刷会社などのオフィスで分別された雑誌や広告などをリサイクルしています。因みに使用した雑誌や新聞などは再生紙としては利用されません。あくまでも未使用の古紙を再利用に使っています。

詰まりやすいトイレットペーパーは?実は原因は硬さではなく量

硬いトイレットペーパーは詰まりやすく、柔らかいトイレットペーパーは詰まりにくいという認識が広がっているようですが、実際の所はどうなのでしょうか。硬さにもよりますが、トイレットペーパーが詰まる原因として最も考えられるのは「硬さ」ではなく「量」です。普段シングルに使い慣れている人が突然ダブルを使う時は気をつけた方がいいかもしれません。

また、水に溶けやすい、溶けにくいという所も関係してくるようですが、単に「硬い=詰まりやすい」という事ではないようです。外国に行くと日本では考えられないような硬いトイレットペーパーも普通にトイレに流れているという事を考えると頷けます。

再生紙のトイレットペーパーの臭いの原因と対策

再生紙トイレットペーパーの製造過程を解説

再生紙のトイレットペーパーの条件は原料として古紙を100%リサイクル使用しているという事が挙げられます。再生紙のトイレットペーパーの原料は古紙です。一口に古紙と言っても様々な種類がありますが主に上質紙、模造紙、牛乳パックから作られています。それぞれの紙の特徴を見てみましょう。

上質紙 模造紙 牛乳パック
オフィスから出るコピー用紙などインクによる印刷がされていないもの。 雑誌やチラシなど、インクによる印刷がされている紙。 スーパー等や大型ショッピングセンターから回収されたもの。

臭いが気になる方におすすめの対策法

環境問題を考えるとなるべく再生紙のトイレットペーパーを使いたいけど、どうしても臭いが気になるという人は多いようです。そもそも臭いがしない再生紙のトイレットペーパーは存在するのでしょうか。実は最近では”限りなく”無臭に近いトイレットペーパーが出回っています。ひと昔前であれば殺菌や消毒の際に使う薬品の臭いがしましたが、今ではほぼ無臭の再生紙のトイレットペーパーが数多くあります。それでも僅かな臭いが気になるという人は無香料の消臭剤をトイレットペーパーホルダーの近くにおいておけば快適に再生紙のトイレットペーパーを使用する事ができるはずです

再生紙のトイレットペーパーが汚くて危険は嘘!

気になる製造過程における再生紙の衛生管理

再生紙のトイレットペーパーを使いたいけどリサイクルだと汚くて危険というイメージがあり衛生面が気になって中々パルプから離れられない人も少なくありません。しかし、実際は再生紙のトイレットペーパーを製造するにあたってかなり厳しい基準が設けられているのです。生産工程を順に追って見てみましょう。

  • 回収された古紙は機械にかけて徹底的に金属片やプラスチックを取り除く。
  • 脱隅洗浄機にかけてインクを除去。
  • 過酸化水素などの薬品を使用して殺菌。
  • ドライヤーで高温殺菌をしながら乾燥。

このように何段階もの厳しい検査をクリアしているものだけが製品化されているので衛生面や危険を心配する必要はありません。パルプと比べても衛生面での差は全くないと言ってもいいでしょう。

再生紙のトイレットペーパーは肌には悪くはないが痛い可能性も

一時期、再生紙のトイレットペーパーの安全性が問題になりましたが、実際は幾つもの検査をクリアしているので細菌などに関しての心配も要りません。製造工場にもよりますが、何工程もの消毒を繰り返しているので、見解によってはパルプよりも安全だと言えるかもしれません。汚いというよりむしろより衛生面にこだわっているという印象です。

しかし、敏感肌や乾燥肌の人は使用を控えた方がいいかもしれません。理由は再生紙のトイレットペーパーはパルプに比べて若干硬いので、何度も拭いている内に肌を傷付けてしまう危険があるからです。また敏感肌の人に限らず、使用していて痛いと感じる人にはパルプの柔らかいトイレットペーパーの使用をおすすめします。

再生紙のトイレットペーパーにも柔らかいものはある

再生紙のトイレットペーパーが硬くてゴワゴワしている理由

お店や出先でトイレットペーパーを使用した時に「硬くてゴワゴワしている」「トイレットペーパーが肌に擦れて痛い」と感じた事はありませんか?それは恐らく再生紙のトイレットペーパーです。なぜ再生紙のトイレットペーパーは硬いものが多いのでしょうか。

再生紙のトイレットペーパーを製造するにあたって最も重要視される工程が衛生面です。何度も消毒と殺菌を繰り返しているので、紙を柔らかくする薬品を使うとコストがかかるというのが実情です。しかし、最近ではまるでパルプのように柔らかい再生紙のトイレットペーパーもあり、言われなければ再生紙だと気づかない程柔らかものもがあります

柔らかい再生紙のトイレットペーパーの気になる値段

硬い再生紙と柔らかい再生紙のトイレットペーパーであれば、殆どの人が柔らかい方を選ぶと思います。しかし、値段はメーカーによってバラバラで「硬い・柔らかい」だけでは判断出来ません。吸水性、シングル・ダブル、香り付きなどの要素もあるので一概には値段の比較は出来ませんが、ひと昔前に比べると格段に柔らかい再生紙のトイレットペーパーが増えてきました。

また、柔らかい再生紙のトイレットペーパーはトイレに詰まりやすいのでは?と懸念している人もいるようですが、柔らかさと同様に最近の再生紙のトイレットペーパーは水に溶けやすいので、詰まりを心配する必要もありません。

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