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明るい室内に心地よい音楽が流れるオフィス。まさに理想的なイメージですが、オフィスの音楽には果たして作業効率を向上させるような効果はあるのでしょうか。また、音楽を導入する際、勝手に利用して著作権などに触れる問題も気になります。ここでは、オフィスに音楽を導入する効果や無料で音楽を使う方法、作業用にぴったりのBGMからおすすめのスピーカーについてご紹介していきます。

オフィスで音楽を流す3つのメリットと大きな効果

オープンオフィスでは音楽が仕切りの代わりになる

おしゃれで機能的なオープンオフィスが主流となってきた現代のオフィスシーン。でも、弊害も聞かれます。特に言われるのは、「雑音」と「プライバシー」。オフィスの大きな空間では、様々な小さな音が混然となって、作業に差し支えるほどの雑音にもなります。神経質な人にとっては、集中力の妨げとなります。逆に、ちょっとした会話にも聞き耳を立てられているようで、気になるという人も多いようです。音楽を流すことで、これらの問題点の対する緩和効果が生まれます。個々の雑音が音楽によってカバーされ、フォーカスされにくくなります。同様に、話している側も音の無い環境より他の人から認知されづらく、会話しやすいと感じるようです。

作業用音楽がオフィスにもたらす3つのポジティブ効果

オフィスに音楽を流すことで得られる主な効果は、次の3つが挙げられます。

  • オフィスのイメージアップ
  • 集中力の向上
  • 他の音のカモフラージュ効果

音楽が流れていることで内外の境界が明確になり、リラックス効果が生まれます。明るい音調や切れの良いテンポでやる気を促進したり、休憩時間には穏やかな雰囲気を作り出すこともできます。音楽は人に潜在的に働きかけるため、オフィス全体のイメージを向上する効果があります

また、ざわついた周囲の雑音を和らげるため、集中力アップも期待ができます。歌詞のないクラッシックやインストゥルメンタルならば、思考を妨げず作業効率を上げられます。

仕事上の会話も、BGMによって他者に聞かれづらくなります。音によって音がカバーされるマスキング効果をねらうのであれば、せせらぎの音や鳥の声といった強弱や上下のあるものを選択すると良いでしょう。

知らずに破ってない?オフィスでの作業用音楽、著作権などの法律

音楽を聴く人の範囲で著作権法の適用が変わる

著作権法では、商業スペースで流す音楽は、個人使用の範囲を超えるため認められていません。お店などでは自分で買ったCDを使うのも、違法です。また、インターネットで配信されているものも、元々の楽曲に著作権があります。ストリーミングサイトの音楽を流すのも、店舗利用は違法に当たります。

ただし、オフィスや工場など固定された従業員だけが作業用に耳にするのであれば、現在の著作権法を侵害しません。とはいえ、オフィスの来客スペースやトイレ・廊下などの共有スペースではやはり違法になります。また、CDをコピーしたり、パソコンなどに取り込んだものは音楽の複製と見なされ、利用することはできません。

音楽を流す場所 CD CDコピー・MP3プレーヤーなど
店舗 × ×
工場 作業所 ×
オフィス 作業スペース ×
オフィス 共有スペース × ×

オフィスで流す音楽を無料、もしくはできるだけ安くする方法

オフィス内で聞く対象が従業員だけの作業用BGMとする場合には、インターネットでの無料配信サイトを利用するのが便利です。CDを入れ替える手間もいらず、多ジャンルの音楽を楽しむことができます。

お客が出入りするスペースや共有スペースにも流す場合、有線放送が一般的ですが、契約内容によっては価格が気になります。JASRACに年間許諾を申込みする方が安く場合があります。オフィスの広さによる価格を確認できるサイトもあります。

また、ネット有線放送ならば月額700円程度の負担で、利用可能です。オフィスBGM用完全オリジナルCDも、アコースティックサウンド、ピアノ曲などが提供されています。著作権侵害の心配なく利用できますね。

音源 メリット デメリット
有線放送 ジャンル・楽曲が豊富 使用料が高い
JASRAC年間許諾 国内外の曲が対象 使用料が高い
ネット有線 使用料が手軽 ジャンルが狭い
オリジナルCD 価格が安い ジャンルが限られる

オフィスで音楽を流すのにおすすめのスピーカーの種類

オフィス用のスピーカーに必要な6つの条件

オフィスでBGMを流したいときには、どのようなスピーカーが良いのでしょうか。一般的に求められる条件を挙げてみました。

  • 音質が柔らかい
  • 音が一点に集中しない
  • 音によるマスキング効果(カモフラージュ)がある
  • 取り外しが簡単
  • 見た目が良い
  • 接続が簡単

オフィスのBGMは、作業中でも邪魔にならない音質であることが、もっとも重要となります。また、音楽がソフトに広がり全体的に聞こえる、どこから聞こえてくるのかわからないというのが理想的です。もちろん元々の目的でもある雑音の緩和や、会話を隠す効果も大切です。さらにレイアウト変更などを考慮すれば、埋め込み型は避けたいところです。取り外し可能でありながら、オフィスの雰囲気を壊さない外見というものが求められるでしょう。また、配線の必要がないWiFiやBluetooth対応に人気があります。

進化型のオフィス用スピーカーが続々と登場

オフィスで求められる条件に適応したスピーカーが、各メーカーから販売されています。波動型と呼ばれるスピーカーは、音の方向性が広く、地下通路や駅構内、会場ロビーなどでも良く利用されています。空間全体に広がる優しい音質が人気で、オフィス用としても最適です。音の届く範囲により、幅広い価格帯で展開されているためスモールオフィスでも導入が可能です。

会話などのプライバシーを、より重視したスピーカーも登場しています。「情報マスキング」技術により、特に人間の声がカモフラージュされて内容が聞き取りにくくなっています。医療施設や金融機関のカウンターなどで広く利用され、微妙な内容でも安心して話すことができます。オフィス内に来客スペースがある場合などには、特に重宝です。簡易パーテーションのみの、比較的小規模なオフィスでも利用が進んでいます。

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