お風呂の水は平均で200リットル以上です。これを毎日入れ替えるのは、家計への負担が気になります。とはいえ、雑菌の繁殖を考えると沸かし直しのお風呂って抵抗がありますよね。そこで利用を考えるのが、風呂水清浄剤です。沸かし直しの風呂水を清潔に保つという謳い文句ですが、効果はあるのでしょうか。また、赤ちゃんやお肌の弱い人への影響も気になるところです。ここでは風呂水清浄剤の安全性や、上手な使い方について調べていきましょう。
<目次>
風呂水清浄剤とは、どのようなもの?
風呂水清浄剤が溶けた水は塩素を含んだ水となる
風呂水清浄剤はいくつかのメーカーから販売されていますが、どの商品もほとんど成分は同じです。ジクロロイソシアヌル酸塩という雑菌の繁殖を抑える成分が多く配合されています。この成分をお風呂に入れると、水が塩素を含んだ状態に変わります。プールの殺菌剤を考えればわかりやすいでしょう。塩素は水道水の殺菌にも使われていますが、実は毒性のある成分でもあります。そのため、水道水の残留塩素量は厳しい基準で定められています。
「殺菌」剤ではなく「繁殖防止」剤
風呂水清浄剤は、医薬部外品の扱いではありません。そのため、「殺菌」という表現の使用ができないため、「繁殖防止」という言いまわしを使っています。多くの風呂水清浄剤は、錠剤タイプでお風呂上りにポンと放り込むだけという手軽さです。最近では、液体タイプもあるので、お風呂の大きさやお湯の量によって加減が調整できるものもあります。浴槽や風呂釜への影響については、長年の使用によってゴムパッキンなどの劣化を早める可能性があります。また、天然石など高級素材の浴槽には変色の恐れも考えられるため、なるべく使用を控えた方が安全です。
風呂水清浄剤の効果は、どのようなもの?
例えば、大腸菌は75℃で1分間加熱しないと死滅しません。お風呂を沸騰させるなどはあり得ませんので、もしも大腸菌がいるとしたらずっと繁殖が続くことになります。風呂水清浄剤はお湯を塩素水に変えて、大腸菌を死滅させ、レジオネラ菌の繁殖を妨げます。
確実に菌の繁殖を抑制できる
しかし、勘違いしがちなのは、お風呂の水そのものがキレイになるというわけではないということ。身体から出る皮脂や、洗い残した石鹸分などはお湯の中に残留します。お風呂に入る人数が多い家庭では、菌に対する抑制効果はあってもやはり風呂水の交換頻度を考えなければいけません。
正しく使わなければ効果がない
メーカー側が推奨する使用方法は、最後に入浴した人が直後に一錠入れておくと、雑菌の繁殖を抑えることができるとしています。入る前に入れても効果は上がりません。風呂水清浄剤は、風呂水そのものを清浄にするというよりは、あくまで菌の繁殖予防といった位置づけです。正しいタイミングで使うことで、初めて威力を発揮します。また、入浴剤など他の薬剤が先に入っている場合、効果が薄れる可能性があるといわれています。量を増やしても、決して高い効果が得られるわけではありません。説明書きを良く読んで、使用法を間違えないようにすることが大切です。
風呂水清浄剤は、赤ちゃんのいる家庭に使っても問題ない?
基本的には、市販されている風呂水清浄剤は直接的な害や影響がないとされています。しかし、風呂水に塩素が発生することに間違いはありません。塩素を含んだ水には、次亜塩素酸と塩酸が含まれます。夏場などで塩素濃度を高くしたプールに浸かり過ぎると、肌や髪の毛がかさついたり、目が真っ赤になります。これは、塩素が肌や粘膜に影響を与えるせいです。
重曹との合わせ技を活用
塩素の刺激を緩和するのに良いのは、重曹です。重曹は炭酸水素ナトリウムとも呼ばれ、入浴剤にも使われています。赤ちゃんの肌は大人よりもずっとデリケートです。塩素の影響を和らげたいのであれば、入浴前に重曹か同じ成分が入った入浴剤を加えてみてください。風呂水清浄剤が雑菌の繁殖を抑え、重曹によって塩素の影響を減少させることができます。
非塩素系の風呂水清浄剤も登場
赤ちゃんがいる家庭におすすめなのが、非塩素系の風呂水洗浄剤です。循環式型温泉施設などにも利用されており、アトピー性皮膚炎や気管支炎の人でも安心して使うことができます。万が一口にしても大丈夫というほど安全性に優れる一方で、大腸菌やブドウ球菌、水虫菌、レジオネラ菌なども抑制できます。さらに、浴室内のぬめりや防カビ効果、配管の藻の繁殖も防ぎます。入浴の都度投与ができるので、前の晩に入れ忘れてもあわてて風呂水を入れ替える事はありません。これまで業務用での取り扱いだったものが、家庭用の小型容器での販売となったようです。
お湯も気分もリフレッシュ!おすすめな風呂水清浄剤を紹介!
以前はプールの消毒剤のような錠剤型が一般的だった風呂水清浄剤ですが、最近では液体などのタイプの違う商品も見かけるようになりました。
人気の風呂水清浄剤ラインナップ
○人気の風呂水清浄剤
名称 | タイプ | 価格 |
---|---|---|
エコグッド20錠 | 錠剤 | 178円 |
アイリスオーヤマ | 銀イオン 使い切り | 2,000円 |
トプラン20錠 | 錠剤 | 199円 |
クリンポン8錠 | 錠剤 | 185円 |
マーナ | 銀イオン | 1,200円 |
花王20錠 | 錠剤 | 245円 |
東京企画 | 錠剤 | 265円 |
リフレッシュ | 錠剤 | 302円 |
入浴前に入れられるタイプ
多くの風呂水清浄剤は入浴後に投入しますが、入浴前に入れる商品もあります。アース製薬から出ている商品では、同系列で入浴剤があります。風呂水洗浄剤として使えるものは、粉末分包タイプ。非塩素系、アレルギーテスト済みで、肌に優しく心地よい香りが特徴です。12包入りで750円です。
同じく非塩素系の液体タイプのものもあります。こちらは先にも出ていた循環式型温泉施設で利用されているものを、一般家庭向けのサイズにしています。300ml入りで1188円となっています。
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