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臭いや汚れに敏感な現代人にとって、衣料用洗剤はなくてはならないもののひとつ。毎日数回洗濯機を回す、という家庭も多いようです。各メーカーからは、さまざまな機能をもつ洗剤が日々開発されており、売り場の棚の前でいったいどれにしようかと迷ってしまいますよね。CM競争やシェア争いの中、人気の上位に入っている洗剤にはどんな商品があるのでしょうか。最近のランキングやおすすめの商品についてご紹介していきましょう。

衣料用洗剤に使われている成分って何ですか?

汚れを落とすメインの成分はアルカリ剤と界面活性剤

・粉末洗剤を溶かしたものが液体洗剤ではない?

汚れを落とす主な成分は、アルカリ剤と界面活性剤です。アルカリ剤は汚れと結合して自らが石けんに変わるという、化学変化を起こします。それに対して界面活性剤は、本来混じりあわない水と油の境界線を活性化させ、包み込むように汚れを落とします。

2つの成分の配合割合や、その他の成分についても粉末洗剤と液体洗剤には、実はかなり違いがあります。

物質の安定性などの関係から、粉末洗剤は汚れ落ちの良いアルカリ剤の配合比率が高く、液体洗剤では界面活性剤の比率が高くなっています。

アルカリ剤は泥汚れ、タンパク質汚れを分離・分解。多様な汚れに対応し、洗浄力が強いのが特徴です。また、有機質であるため自然界での分解が可能です。アルカリ剤には、主に炭酸ナトリウム・けい酸ナトリウムなどが使用されています。

・界面活性剤の害って良く聞くけど大丈夫?

現在の界面活性剤には、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム・ポリオキシエチレンアルキルエーテル・アルキル硫酸エステルナトリウムなどが使われています。

以前に使用されていた界面活性剤はABS(分岐型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)といったもので、いつまでも泡が消えず汚染の原因といわれていました。現在使用されている界面活性剤は、微生物によって分解されます。人体や自然に与える影響は安全性が確認されており、大量廃棄や直接身体に取り込むなどしない限りは問題がないとされています。

洗剤は衣類の清潔さを保つ成分がいっぱい

汚れを落とす2つの成分以外にも、洗剤にはさまざまな成分が含まれています。おおよそのメーカーで共通する成分を見てみましょう。

名称 成分 働き
分散剤 ポリアクリル酸ナトリウム

ポリアクリル酸ナトリウム

ポリエチレングリコール

一度落ちた汚れが再付着しないように、洗濯水中に汚れを分散させる働きをする
水軟化剤 アルミノけい酸塩(ゼオライト) 硬水を軟水に変える働きをする。水中のカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンをとらえ、水の硬度を下げることで洗浄力の低下を防ぐ
蛍光増白剤 (染料) 紫外線を吸収し、青色の光(蛍光)を放出する働きをすることで、白い物を輝かせる。

発ガン性などの問題はないとされているが、皮膚刺激やアレルギー反応を起こす場合もある。

酵素 プロテアーゼ

リパーゼ

アミラーゼなど

洗浄力を強化する。恒常的に吸い込んだりすると肺に悪影響与えるが、通常の使用は問題がない。

これはもはやフレグランス?衣類に香りがつく衣料用洗剤

従来の洗剤に香り持続成分配合

最近では洗濯時の香りづけブームが大盛り上がりを見せています。主役となっているのは主に柔軟剤系のようですが、洗剤そのものが香る商品にも人気があります。

第3の洗剤として知られているP&Gのジェルボールや、ライオンのアロマ洗剤、花王の柔軟剤入り洗剤などは、乾いた後も香りが持続します。洗剤の香りが強いと柔軟剤やフレグランスとのバッティングが心配ですが、メーカー側ではハーブアロマなど他の香りと調和しやすいものを使っていると回答しています。

これらは、柔軟剤で使われていた技術を採用し、柔軟剤なしでも香りをキープできるように開発されています。衣類の繊維に香りの粒子が留まるので、どのような生地でもずっと香りが続きます。

香りづけ専用洗剤って?

最近では洗剤のカテゴリに入れられているものの、汚れを落とすという機能がない「香りづけ専用」洗剤も発売されています。単体では洗濯機能がないので、洗剤や柔軟剤に加えるという使い方です。

同ラインの洗剤と合わせることで、よりしっかりとした香りづけができ、一時は品薄状態になったとか。組み合わせによって個性が出せるフレグランス効果があり、価格的には香水未満。そんなお得感のある新しい洗剤のひとつとして、ブームはまだ続きそうです。

汚れスッキリ!おすすめな衣料用洗剤

人気の衣料用洗剤って?シェアランキングの結果発表!

順位 メーカー・商品 タイプ 特徴・ユーザーの声
1 P&G Aイオンパワージェル ジェル ・汚れ落ちが良い

・香りよりも機能重視

2 花王 A抗菌EX Wパワー 液体 ・カビ防止効果
3 花王 A高浸透バイオジェル ジェル ・コスパが良い
4 ライオン Tクリアリキッド 液体 ・安心感がある
5 花王 N 液体 ・昔からなじみがある

まったく新しいカタチの洗剤として登場したジェルボールは、話題性が落ち着くとともにやや失速気味のようです。量が調節できない、毎日使うには少し高め、という部分がネックとなり、やはり使いやすい液体状洗剤に戻るユーザーが多いせいでしょう。

液体洗剤の中でも、コンパクト化された濃縮ジェルなどに人気があります。スペースが節約でき、一回に使う分が少ないためすすぎも楽でコストパフォーマンスが良いと評価を受けています。

家族の形態によっても選択は変わる

若い女性は、独身時代に香りなどのファッション的な部分を重視して洗剤を選んでいても、子どもができてからは安全性を第一に考える傾向となっています。ママたちには、身体への影響が少なく、肌ざわりが良い無添加洗剤が選ばれています。実際に使った感想としては、無理に香りづけをしている感じがない、特に綿の感触が生きている様に感じるなど。赤ちゃんや小さな子供のいる家庭からは、高い支持を得ています。

また、元気盛りのティーンと働き盛りのお父さんがいる家庭などに人気があるのは、世代別の臭いに対応するという洗剤。洗浄力が強く、特大詰め替え用があるなど、エネルギッシュな家族構成にぴったりマッチ。それぞれのメーカーで独自のキャップ開発に工夫を凝らし、液体洗剤特有の液だれ問題も解消しつつあるようです。

洗剤は家族構成によって選ぶ時代。何となく手に取っていたのなら、売り場で一度徹底チェックをしてみてはいかがでしょうか。

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