Pocket

ルーズリーフなどを綴じるバインダーは、昔は綴じ具が金属製で重量があるものが主でした。最近は樹脂製の方が多くなってきていますが、強度についてもかなり信頼できるようになりました。ここでは金具部分の形状の異なるバインダー 種類や、オリジナルのバインダー作成について見ながら、ファイルに適したバインダーの利用を考えていきます。

金具付きバインダーの種類

意外と多いバインダーの金具の形状

バインダーの金具は大きくは、ルーズリーフや定型の穴位置に通す形のリング系と、大量の書類に適したパイプ系があります。リング系の形状も様々で、通常の丸型に加え、D型や角型など、開きやすさや挟むページの量などによって選ぶことができます。

○金具部分の形状と特徴

名称 形状 特徴
MPバインダー 円弧上のリングが左右から紙をさし通す ホールド力があり、ページがめくりやすい
リングバインダー 半円状のリングが中央でかみ合う 開いたり閉じたりしやすい
ミニリング リベット部分が小さい2穴用 気軽に差し込みの出し入れができる
Dリング D型の形状のリング 閉じたときに紙の端がそろう
角リング 角型の形状のリング 閉じたときに紙の端がそろう

金具の様式と素材別の用途

リング系は比較的、紙の抜き差しがしやすいため、中味を入れ替えることが多い用途に向いています。一方のパイプ系は、大量の紙を綴じることができますが、中味をこまめに確認したり、出し入れするのは多少手間がかかります。名簿や各種帳票の保管に利用されています。

○リング系・パイプ系バインダーの特徴と用途例

種類 メリット デメリット 主な用途
リング系 ページがめくりやすい
開いたままにできる
多量の枚数に向かない
ページの入れ替えが面倒
マニュアル
取扱い説明書
カタログ
資料など
パイプ系 枚数が多くはさめる
ページの入れ替えがしやすい
長期の保存に向く
ページがめくりにくい
開いたまま置きにくい
大量の顧客名簿
契約書など長期保存文書

表紙の素材も現在ではバラエティに富んでおり、昔ながらの厚紙バインダーはあまり見かけなくなりました。ビニールやPP素材が多くなる一方、クロス貼りや革製といった高級志向の商品もあります。

○素材別用途例

素材 特徴 用途
厚紙 重量感・堅固 顧客向け資料・帳票保管
ビニール・PP 軽量・手軽・安価 一般日常業務用
クロス貼り デザイン性が高い 記念品・ノベルティ
革製 重厚感がある 記念品・贈呈用

樹脂製のバインダーの種類

焼却可能な樹脂製リベットのバインダー

バインダーの金具部分が樹脂製の商品は、軽量で安価なため大量購入するのも楽です。また、最近では環境対策に配慮し、焼却可能な樹脂でリベット部分が作られている商品も多くなっています。廃棄処分する際に分別する手間が減るため、バインダーをたくさん抱えるオフィスなどでは、購入条件のひとつとなりそうです。
価格に関しては、表紙素材にもよりますが一般的に金具の付いたバインダーの方が、3割程度高いようです。同じA4サイズのバインダーの場合、樹脂製は500円程度が目安ですが、金具が付いたものは700円以上が多く見られます。

樹脂性綴じ具ならではの様々なバリエーション

樹脂製は軽く柔らかいため、耐久性に不安を覚えます。価格帯にもよりますが、頻繁に紙の差し替えをする場合には、やはり金具付きの方が長く使えるでしょう。その一方で、樹脂製ならではのカラーバリエーションや、柔軟性のある形状によりバインダーのデザインの豊富さが魅力です。持ち運びが楽な軽量性に加え、おしゃれなイメージを演出できるのも人気の理由に挙げられます。書類の差し替えの頻度、持ち運びの必要性などを合わせて、金具か樹脂性かを選択すると良いでしょう。

オリジナルバインダーはどうやったら作成できるの?

オーダーメイドも意外と安価に 事前見積もりで不安解消

自社や部署ごとでオリジナルバインダーを作る場合、ネット経由でオーダーメイドが簡単にできます。ロゴや各種デザインはもちろん、素材、金具の仕様など細かく注文に応じています。ロット数が増えるほど、単価が格安になるもの魅力的。ほとんどのところがモデル価格というよりは、見積もりを前提にしていますが、もっともシンプルなPP素材のものは1個700円前後から作ることができるようです。取引先との資料のやり取りや、ノベルティとして利用するなど、まとまった個数が欲しいときに検討してみてはいかがでしょうか。

完全DIYの世界 人気のバインダーキット

まったくの手作りでバインダーを作成したい場合、100円ショップなどのできあがったバインダーを利用するという人が多いようです。土台にオリジナルでペーパーを貼ったり、デコパージュしたりと、それだけでも自分専用に愛着がわきます。
もう少し手作り感を味わいたいという人には、バインダーキットも売られています。土台となる厚紙部分は高くても500~1000円程。金具は別売りで様々なタイプが100円程度で購入できます。土台に穴が開いているので、取り付けも簡単です。
まったくのオリジナルを目指すのであれば、紙を綴じる部品のルーズリングを使ったバインダーづくりがおススメ。ルーズリングはオリジナルのノートブックができる部品ですが、一回り大きな土台紙にペンチなどで留め付けてバインダーを作成する方法があります。自作者が意外と多いので、参考にできる例はたくさんあります。

バインダーの選び方

用途と綴じる書類の量を第一の目安にする

バインダーの表紙素材、金具は様々ですが、最初にどのような用途を目的とするのかから考えて見ます。

    1. 比較的一時的な用途か保管用か
    2. 綴じる書類の量
    3. 対外的か内部的か
    4. めくりやすいことを重視するか
    5. 頻繁にページを差し替える必要があるか

保管用であれば、しっかりと綴じられ、収納力も高いパイプ系の金具が付いたバインダーを選びます。閲覧が内部だけでないのであれば、やや高級感のある表紙素材が必要です。綴じやすさよりも、めくり具合を重視するのであればMPリングが良く、ページの差し替えが頻繁ならばリングバインダーが良いでしょう。

大量の書類には定番を 重要書類には好きなカラーやデザインを

大量の書類で今後も増える傾向の場合には、定番のバインダーを使います。買い増しもでき、背表紙をそろえることができます。また、定番のバインダーならば中に入れ込むフィルが必要な際も購入が便利です。
関連する資料を部門ごとに色分けしたバインダーで整理をすると、ひとめで必要な書類を取り出すことができます。業務を支障なく進めるためにかなり効果的で、新人などにもわかりやすい整理法です。
枚数の少ない書類、重要書類は自分の好きなデザインで、なるべく他とかぶらないバインダーを選びます。書類の中に紛れてしまわず、常に目に付くため、不要な書類を整理する習慣もつけやすくなります。

fw_600x68_20191019b