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「液状のり」は、オフィスの事務用品に欠かせないアイテムの一つです。「スティックのり」も液状のりと同じく、オフィスでよく使われますが、経理部では、はがれてはいけない領収書は、「液状のり」を使うのが、不文律となっているようです。つまり、液体のりは他のスティックのりやテープのりより、接着力が高いようです。それゆえに、一度貼り付けてしまった紙をはがすのは大変です。また、服や皮膚、髪の毛に、ついうっかり液状のりをつけてしまうこともあります。どのようなはがし方があるのでしょうか?「液状のり」のはがし方について紹介します。

紙についてしまった液状のりのはがし方(落とし方)

■間違って貼ってしまった!紙と紙をぴったり貼ってしまったとき、どうしますか?
液状のりを使って、紙と紙どうしを貼り付けると、簡単には剝がれません。“剝がれにくい”ことが、領収書など、失くしてはいけない紙類の添付として支持されているのですが、「間違い」は誰にでもあることです。一度貼り付けてしまった紙をキレイに剝がしたい!液状のりの剥がし方を紹介します。

<水を使った基本の剝がし方>
(1) 紙と紙が接着(のりをぬった箇所)した部分の外側に、指で水を塗ります。
(2) 紙の重なり部分を少し広げ、そのすき間に更に水を塗ります。
(3) 貼り付いた紙を広げる→水を塗る→少しずつ広げる→水を塗る を紙が破れないよう慎重に繰り返します。
(4) 貼り付いた紙を剥がし終えたら、紙を乾燥させ、最後にアイロンをかけて完了です。

<蒸気を利用した剥がし方>
(1) スチームアイロン、あるいはヤカン、ポットなど蒸気の出るものを用意します。
(2) 紙と紙が接着(のりをぬった箇所)した部分に、蒸気をあてます。
※蒸気を勢いよく当てると紙がふやけて破れてしまうので、気を付けながらあてる。
(3) 紙の貼り付いて部分を少しずつ開いていきます。
(4) 貼り付いた紙を剥がし終えたら、紙を乾燥させ、最後にアイロンをかけて完了です。

「液体のり」で貼り付けた、紙と紙の剥がし方の基本は「水でぬらす→ゆっくりと剥がす」を繰り返すことです。水の使い方は、筆、霧吹き、濡らしたタオルなどの方法もあります。そして、上手く剥がせたら、乾燥させ、アイロンをかけるときれいに仕上がります。

洋服についてしまった液状のりのはがし方(落とし方)

■ついうっかり、液状のりを洋服につけてしまった!そんな時の対処法
液体のりを使って貼り付け作業をしているとき、ついうっかり、洋服の袖などに液体のりがついてしまうことがあります。液体のりがついた事に気付かずに、服についた“カピカピ”を発見したという経験は、以外と多いのではないでしょうか。服や布に液体のりが付いてしまった時の対処法を紹介します。

<衣類への液体のりの付着をすぐに発見した時>
・ハンカチやタオルを水でぬらし、液体のりが付着した部分をつまむようにしてのりを拭き取ります。その後、普通に洗濯します。

<衣類へ付着した液体のりがカピカピになった場合>
・ 液体のりが乾燥してカピカピになった衣類をお湯につけ、しばらく置きます。カピカピの部分を、もむようにして糊を落とします。その後、普通に洗濯します。

 子供の「工作」で使うのり。学校からの指定が多いのは?
洋服に「のり」が付くケースは圧倒的に「子供の工作」。小学校では入学準備のときに用意する「のり」の種類として「液状のり」や「チューブのり」を指定することが多く、逆に「スティックのりは不可」となっています。なぜ、スティックのりは工作用として相応しくないのでしょうか?学校や幼稚園で子どもが使うのりについて調べてみました。

チューブのり 液体のり スティックのり
幼稚園/学校での使用 ×
メリット ・チューブから搾りだし直接手で塗るため、手作業の楽しさや、指先を使う練習になる。
・「デンプン」が主成分なので安心
・スポンジキャップ式で手を汚さず直接のりを使える。
・残量がわかるので、買い替え時がわかりやすい。
・紙に直接ぬれるので、手を汚さない。
・貼り付けた紙がふやけない。
デメリット 手や服につくので、汚れる 少なくなると出にくい 粘着力が弱く、時間がたつとはがれてしまうことがある。

幼稚園や保育園では「チューブのり」が使われることが多く、保護者からは「服や肌への付着や汚れが気になる」という声が多く聞かれますが、「手で使用する」ことで、小さな子供に手作業の感覚や楽しさを経験させる意図があるようです。また、チューブのりの主成分は「でんぷん」なので、安全に使えることも理由と考えられます。小学校に上がると、チューブのりより「液体のり」を工作用として指定する学校が多く、「スティックのり」は不可としています。これは、スティックのりは液体のりと比べ粘着力が弱いためと思われます。

髪の毛や皮膚についてしまった液状のりのはがし方(落とし方)

■液状のりは水性なので、水で洗えばOKです
液状のりの代名詞ともいえる「アラピックヤマト」。オレンジのキャップのアラビックヤマトは液状のりの定番として、オフィスでもよく使用されています。液状のりはスポンジの部分から出たのりを直接接着したい部分に塗れるので、手に着くことがなく便利ですが、“うっかり”皮膚や髪の毛についてしまうこともあります。しかし、液状のりは水性なので、ウエットティッシュで拭くか、水で洗い流せば簡単に落とすことができます。

液体のりの成分とは?皮膚や髪についても大丈夫?
液体のりが水ですぐに洗い流せることがわかりましたが、安全性はどうなのでしょうか?液体のりの成分について紹介します。

チューブのり 液体のり スティックのり
主成分 でんぶん ポリビニールアルコール
(PVAL)
ポリビニールピロリドン
ゲル化剤(石鹸)

「アラビックヤマト」のボトルには、主成分としてPVALと記載されています。これはポリビニールアルコールの略です。PVALは合成樹脂の一種で、親水性が高く温水に溶けるという特徴を持っています。粘着性があることから、接着溶剤として広く利用されています。切手の裏に塗られている成分もPVALです。つまり、液体のりが塗られています。切手を貼るときに、「直接舐めてはいけない」という話もありますが、PVALには人体に重大な影響を及ぼす毒性は検出されていません。

参考:日本医薬品添加剤協会のページ

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