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大型でパワフルな業務用洗濯機は、コインランドリーやクリーニング店といった専門業者以外でも、導入したいと考えている人が多いようです。業務用洗濯機は、主流となるメーカーも家庭用とは少し異なっていますし、価格も高くなるため対応年数も留意したところ。もちろん洗える容量や、ランニングコストとなる消費電力などもチェックしておく必要があります。ここでは、実際に購入する際に気になるポイントを見ていきます。

業務用洗濯機の主なメーカーと特徴の一覧

シェアの高い業務用洗濯機メーカーは稲本製作所

業務用洗濯機業界では、普段家電売り場では目にしない企業が上位を占めています。国内大手のメーカーとしては、稲本製作所、TOSEI、ダイワコーポレーションなどが挙げられます。また、エレクトロラックスはスウェーデンのストックホルムに本社を置く世界最大級の家電メーカーで、業務用ランドリー機器の世界シェアが30%以上と言われています。

メーカー名 特徴
稲本製作所 国内シェア50%の老舗企業。小型から超大型までそろえ、8~16槽までの連続洗濯機や、衛生管理を徹底したクリーン型など多彩な品ぞろえ。
TOSEI リサイクルショップ、病院、スポーツ施設、各種サロンなど様々な業態にマッチした洗濯設備を提案している。
ダイワコーポレーション コインランドリー用洗濯機を多数製造販売。試運転初期不良点検サービス、メンテナンスパックなどフォロー体制が整っている。
イツミ製作所 クリーニング店舗向け商品が充実。比較的小型な機種をそろえ、コンピューターシステム、コンパクト設計などが特徴的。
シャープ 病院、寮などで利用される製品が多い。洗濯物の盗難防止装置や洗剤自動投入機能などが充実。
エレクトロラックス クリーニング工場、宿泊施設、レジャー施設、介護施設など幅広い分野で利用。クイックウォッシュ・クイックドライ機能や汚物処理システムなど業務の短縮化を提案する技術を搭載。

業務用洗濯機の価格はやはり高め。乾燥機なども付くとより高額に

業務用洗濯機の価格100万円以上!取り付けにも多くの注意点が

業務用洗濯機は、家庭用に比較すると当然機械そのものも大型で、もっとも軽い重量のものでも1t以上あります。そのため導入の際にはコンクリート床にアンカーボルト留めつけなどの作業が必要となります。また、動力電源は業務用の200Vを利用するため、別途追加で基本料金の支払いが必要となります。

業務用洗濯機そのものの価格は、家庭用で考えると二桁ほど高くなります。業務用クラスとしては小型の負荷量(洗濯物重量)20~25kgの製品で150万円、乾燥器付きでは250万円程度です。さらに各メーカーの機能性の高い製品では、100万円以上上乗せとなるものも多いようです。最近では高齢者向け住宅、ビジネスホテル用などセミプロユースで30万円と低価格な商品も販売されていますが、5.5kgと負荷量は家庭用と変わりません

種類 価格
水洗機 150万円~
乾燥機 100万円~
水洗乾燥機 250万円~

新品は価格が高くてとても無理!中古品を探すのもあり?

中古品については、特定企業で利用した商品が一般に出回ることはあまりありません。が、コインランドリー向けの中古洗濯機はネット上でも見かけます。新品で100万円以上のものが、20万円程で販売されている場合もあり、新品の導入が難しい際にはチェックしてみると良いでしょう。メーカーとしては、小型商品の取り扱いが多いTOSEIやダイワの商品が良く見られます。より大型の稲本製作所やエレクトロラックスなどプロユースの商品が、一般向けの中古市場に出ることはあまりないようです。

業務用洗濯機の耐用年数は7年以上と言われるが実際はもっと長い

法定耐用年数は7年。メンテナンスでもっと長く使用できる

業務用洗濯機は減価償却資産としての扱いでは、法定耐用年数が7年と定められています。実際に利用した場合には、年数ではなく使用頻度によって耐久性が異なります。
一般家庭用の洗濯機寿命は約3000~4000回の運転回数とされ、年数換算では7年程度と言われています。業務用は導入に手間や設備投資がかかるため、家庭用のように頻繁に入れ替えはできません。そのため、メンテナンスサービスが充実しており、使用年数は長くなっています。

コインランドリーの機械が20年変わらない?

多くの業務用洗濯機メーカーでは、保守サービスや定期的な部品交換がなされています。不特定多数が利用するコインランドリー向けの洗濯乾燥機でも、目安となる対応年数以上の耐久性があるようです。中には20年以上も導入時と同じ機械が使われている場合もあります。最初から負荷量が高いことを想定して製造される業務用は、ボルトや基盤といった各種の部品が家庭用よりも強固です。さらに部分的に外して交換できるよう設計されるため、全体としては長期間の使用に耐えることができます。

業務用洗濯機で洗濯できる容量とランニングコストのまとめ表

6kgから60kg×14漕まである多彩な業務用洗濯機

業務用と言っても、ビジネスホテルや介護付きマンションなどでも利用できる小型の洗濯機は、家庭用と容量は変わらず、負荷量が6kgからあります。本格的な業務用洗濯機は20kg前後からです。
稲本製作所を例にすると、小型機種から大型全自動式まで22kg~200kgの幅まであります。さらに洗濯漕が14機ついた連続型マシンは、1機当たり60kgを処理することができます。

製品カテゴリ 負荷量(洗濯物の重量)
小型水洗脱水機 22・35・50kg
大型水洗脱水機 100・200kg
全自動水洗脱水機 90・180・270kg

電気代・水道料は業務内容によって格差が大きい

業務用洗濯機の場合、負荷量に大きな開きがありそれと同時に電気代や水道料といったランニングコストが大幅に変わってきます。
気を付けなければならないのは、業務用洗濯機の多くが一般家庭用の100V電源に対応していないことです。このため基本料2500円の200V電源を利用する必要があります。

洗濯物重量 水量(最大) 推定水道料金 消費電力 推定電気料金
10kg 66L 16円 2.0kwh 45円前後
22kg 189L 46円 2.5kwh 60円前後
50kg 414L 102円 3.0kwh 80円前後

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