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オフィスや飲食店のトイレで、手を拭くのに必要なペーパータオル。経費削減のためにその値段や価格は低い物を、使用枚数もできるだけ節約したいですよね。また代用品として代表的なものにハンドドライヤーがありますが、実際にどれくらい節約できるのかよくわからないものです。そこでこのページではペーパータオルの相場やコスト削減方法、ハンドドライヤーとのコストを比較してみました。

ペーパータオルは100円代が相場。月あたり3,500円!?

ペーパータオルの相場は1枚0.6~0.7円程度

ペーパータオルをオフィスに導入する場合、無視できないランニングコスト。ペーパータオルの相場とはいかほどなのでしょうか。一般的なペーパータオルとして、レギュラー(中判)サイズ、シングル1パック(200枚入り)で調査してみた結果、大体ですが1パック100円台前半、1枚あたりでいうと0.6~0.7円ほどが相場と言えそうです。
これは単体での価格となるため、まとめ買いするほどコストは安くなります。メーカーによっては、1パック100円台のものが80円台になる場合もありますので、保管場所を含めて検討されると良いのではないでしょうか。

ペーパータオルにかけるコスト、人件費やごみ処理費も忘れずに

それでは1カ月30日間、1日100回使用する場合を考えてみましょう。ペーパータオル1枚あたり0.7円、1回につき2枚使用するとして計算すると、月あたりのランニングコストは約3,500円。1年にすると4万2,000円となります。また、忘れてはいけないのが人件費とゴミ処理費用。紙ゴミが発生するペーパータオルでは、清掃にかかる費用と事業ゴミ袋の費用も考慮に入れておきましょう。

ペーパータオルのコストを削減する賢い4つの方法

1.種類を変えると価格も変わる。安いペーパータオルの種類

ペーパータオルのコストをできるだけ節約したいという場合には、今使っているペーパータオルのランクを下げることを検討してみましょう。
一般的にはシングルよりダブル、ハードタイプよりソフトタイプのほうが価格が高い傾向にあります。また、海外産のものに比べると国産のペーパータオルの方が価格が高め。
まずは、1パックずつ買ってみて、使い心地・価格が納得できるものかどうか確かめてみるのもいいですね。お客様用には高級なもの、社員用は低価格なもの、と使い分けるのも策のひとつです。

2.1枚でしっかりと拭けるペーパータオルを選ぶ

また、使用枚数を減らすという方法もあります。一般的には2枚使用する人が多いですが、これを1枚にすることでコストを削減するのです。
それには、やはりペーパータオルの種類を見直すことが必要でしょう。1枚でしっかりと手が拭けるのは、厚めのハードタイプのもの。紙質を変えたくなければ、中判から大判へサイズアップするのも良い方法ですね。使用枚数が減るとゴミ処理費用も削減できます。

3.ペーパータオルとハンドドライヤーの併用

スペースの広いトイレでは、ペーパータオルとハンドドライヤーの併用もおすすめです。ハンドドライヤーを使った後にペーパータオルを使うことで、使用枚数を1枚に抑えることが可能。ユーザーにとっても、選択肢が増えることで満足度がアップするでしょう。

4.ユーザーに節約意識を促す

コスト削減においては、ユーザーひとりひとりの意識向上も鍵です。「一枚で十分手がふけます」といった張り紙で、意識付けを促してみましょう。些細なことと思いがちですが、毎日目にする張り紙の効果はなかなかあなどれないもの。
コスト削減効果が上がれば、その結果を共有するとモチベーションアップにつながるでしょう。

もし経費削減のためにペーパータオルをやめてしまうとどうなるか

では、ペーパータオルそのものをなくしてしまう、という選択肢はどうなのでしょうか。その場合まず考えられるデメリットが、濡れた手を振ることによる壁や床などへの水しぶき汚れです。
1回であれば些細な汚れかもしれませんが、1日100回使うとすればどうでしょうか?トイレの清潔感がかなり下がることは否めません。

また、忘れてはならないのが衛生面。素早く手を乾かすことのできるペーパータオルは細菌の繁殖を防いでくれる上、「手を紙で拭く」という行為が細菌を除去してくれるということもわかっています。ハンドドライヤーよりも衛生面では優れているペーパータオルをなくすことについては、一考の余地があるのではないでしょうか。

ペーパータオルの選び方。選ぶときの正しい手順

まずはサイズを選ぶ

サイズについては、主に一般的な

  • レギュラー(中判)サイズ
  • 大判サイズ
  • エコノミー(小判)サイズ
  • から選択することになります。
    レギュラーサイズは種類の豊富さが大きなメリット。紙質によっては1枚でも手を拭くことが可能でしょう。大判サイズは、1枚あたりのコストはやや上がるものの、1枚で手が拭けるためかえって安くつく場合があります。エコノミーサイズは、レギュラーサイズの約7割の大きさです。最初から2枚使うことが前提であれば、1枚あたりのコストは安くなるため、経費削減につながるでしょう。
    サイズについてはディスペンサーとの兼ね合いもありますから、慎重に検討をおこないたいですね。

    サイズが決まったら紙の質を選ぶ

    紙の質については、コスト重視であればシングル・ハードタイプのペーパータオルからセレクトすると良いですね。お客様にご利用いただくことが多いオフィスの場合は、高級感のあるソフトタイプがおすすめです。
    その他、抗菌性に優れた天然パルプのものや、水洗トイレに流せる水解性のペーパータオルもありますので、要検討でしょう。

    ペーパータオルとハンドドライヤーのコスト比較。メリットデメリットまとめ

    ペーパータオルとハンドドライヤーのコスト比較

    ペーパータオルとハンドドライヤーについての、イニシャルコスト(初期設置コスト)と1カ月のランニングコストを比較したのが下の表です。ランニングコストについては、1カ月30日間、1日100回使用することを条件としました(人件費は含みません)。
    ペーパータオルは1枚あたり0.7円、1回につき2枚使用する場合で計算をしています。ハンドドライヤーのランニングコストは電力のみ。機種により多少上下はありますが、1台100円前後が想定の範囲内でしょう。

    イニシャルコスト ランニングコスト
    ペーパータオル 2000円前後~1万円台 3,500円程度/月
    ハンドドライヤー 3万円台~15万円台 100円前後/月

    イニシャルコストについてですが、ペーパータオルはディスペンサーが必要となります。使用するペーパータオルのサイズや、収納枚数、本体の材質により価格に幅があるほか、手をかざすと自動でペーパータオルが出てくる、センサー付きのディスペンサーをセレクトすると1万円以上の出費になるでしょう(電力もランニングコストにプラスされます)。

    ハンドドライヤーについては、サイズが小さいほど価格も抑えめです。壁掛けタイプが一般的ですが、省スペースを重視したビルトインタイプも。本体の材質や、メンテナンス・衛生を考慮した性能により価格幅が生じています。

    また、工事費用は別途必要です。ペーパータオルのディスペンサーについては、ねじや両面テープなどで取り付けをおこなうため、工事は必要がない場合が大半でしょう。
    ハンドドライヤーは本体の取り付け工事のほか、スタンドなどのオプション部材や電源工事が必要な場合も。壁が特殊な素材でできている場合にも、追加費用が必要となることは覚えておきたいですね。ハンドドライヤーはリースも選択肢に入れると良いでしょう。

    ペーパータオルとハンドドライヤーのメリットとデメリット

    ここではペーパータオルとハンドドライヤーにおけるメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

    メリット デメリット
    ペーパータオル
    • スピーディーに手の水分をとることができる
    • 衛生面に優れている
    • イニシャルコストが低い
    • ほとんどは壁掛けタイプのため、設置スペースをとらない
    • 騒音が出ない
    • ランニングコストがかかる
    • 紙ゴミが出ることで、廃棄コストや掃除の手間がかかる
    • ペーパーの保管場所が必要
    • ペーパー切れの際、クレームが出る場合あり
    ハンドドライヤー
    • 美観維持
    • 企業イメージの向上
    • ランニングコストがあまりかからない(電力のみ)
    • 紙ゴミが削減できる
    • 環境への貢献ができる
    • 手の乾燥が不十分になりがち
    • イニシャルコストがかかる
    • 水を捨てる手間がかかる
    • 水しぶきによる壁などの汚れ
    • 運転音が騒音になる場合あり
    • フロア置き型の場合には、設置スペースをとる
    • 停電時には使用できない

    イニシャルコストについてはペーパータオルが圧倒的に安いですが、ランニングコストを考えると長期に及ぶほど、ハンドドライヤーが有利になってくるでしょう。一方、衛生面ではペーパータオル、環境面ではハンドドライヤーに軍配、と一長一短な面が浮き彫りになっているのではないでしょうか。

    オフィスの規模・人数、予算、トイレのスペースなどにより、これらのメリット・デメリットを比べた上での選択が求められると言えますね。ただし、ハンドドライヤーについては、省スペース・低価格のもの、ハイパワーでスピーディーに手が乾かせるものの開発が進んでいるため、メリット・デメリットの変化にも留意したいところです。

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