乾燥対策、風邪やインフルエンザ防止などを目的として、加湿器はいまや家庭だけでなく、オフィスや店舗、病院や保育園などの福祉施設でも広く使用されています。業務用として加湿器を導入する場合、まず検討すべきはその効果、価格そしてメンテナンスではないでしょうか。また購入かレンタルかも検討材料のひとつです。業務用加湿器も家庭用と同様、多くのメーカーが取り扱っており、また種類も様々です。オフィスを快適な空間に保つための業務用加湿器の選び方について紹介したいと思います。
<目次>
業務用加湿器のおすすめをピックアップ!
加湿器の基礎知識
家庭での利用が一般的になった加湿器ですが、オフィスや施設で業務用として使う加湿器にはどのようなものがあるのでしょうか。家庭用加湿器との一番の違いは、加湿する空間の広さではないでしょうか。利用する部屋や場所の面積は利用者によって違いますが、家庭で一般的に使われている加湿器のタイプは12畳くらいがほとんどです。また加湿方法も利用者のニーズに合ったものを選ぶ必要があります。業務用加湿器を選ぶときに知っておくべき基礎知識をまとめてみました。
(1) 加湿方法の種類
加湿方法の種類は大きく分けて4タイプあります。それぞれの特徴を理解し、用途に応じた機種を選ぶ目安にして下さい。
気化方式 | 透湿膜方式 | 蒸気方式 | 水噴霧方式 | |
---|---|---|---|---|
加湿方法 | フィルターに水を含ませ、送風を当て蒸発させる | 水透湿膜方式が透湿膜を水蒸気の状態で透過し、流れる風を加湿する | 水を沸騰させてお湯にし、その蒸気で加湿する | 水に超音波の振動を与え霧状にして加湿する |
メリット | ・経済的(低消費電力) ・安全 |
・経済的(低消費電力) ・加湿力が高い |
・加湿力が高い ・衛生的 |
・経済的(低消費電力) ・加湿力が高い |
デメリット | ・加湿力が弱い ・室温が若干低下 ・フィルターメンテナンスが必要 |
・定期的な純透湿膜の清掃が必要 | ・水垢が電熱装置に付着するため定期的な清掃が必要 | ・非衛生的。雑菌の繁殖が多い ・水替え、清掃が必要 |
加湿器の種類 | ヒータレス式 | 透湿膜式 | スチーム式 スチームファン式 |
超音波式 高圧スプレー式 |
(2)加湿器を選ぶポイント
◆「利用する部屋の大きさ」 加湿の効果を得るために
加湿器の効果は、その加湿能力、1時間当たりの加湿量で表されます。加湿量の数値が高い=加湿能力が高いということになります。またどのくらいの面積を加湿できるも重要なポイントです。しかし注意したいのは、床面積だけでなく、天井高、部屋のパーティションの有無も考慮に入れ検討することです。
◆「メンテナンスの容易さ」 給水や清掃の有無がポイントです
加湿器のメンテナンスとしてポイントになるのは「給水」です。加湿器のタイプによって給水の頻度が異なるので事前にチェックが必要です。業務用の加湿器は比較的「給水」の手間を省いたタイプが多いようです。また「清掃」も重要なメンテナンスの一つです。加湿器は雑菌を発生するなど、衛生面で心配が問われます。しかし清掃に手間がかかるようでは管理者に負担がかかるため、お手入れ方法については事前に詳しく調べる必要があります。
◆「本体サイズと重さ」 設置スペースは十分ですか
家庭用の加湿器なら、テーブルの上に置けるコンパクトなサイズもありますが、オフィスで使う業務用加湿器はそれなりの大きさの機器になります。設置する場所、スペースは十分かを考慮し、オフィスに合ったサイズの加湿器を選びましょう。
業務用加湿器のラインナップ
病院の待合室、福祉施設の共有スペース、あるいは一般オフィスの会議室や各部署などで利用する業務用加湿器は中型タイプの加湿器が人気なようです。ここでは大手通販サイトやオフィス用品専門店の業務用加湿器ランキングを参考に人気機種をピックアップしてみました。
機種名 | 適応床面積 | おすすめポイント |
---|---|---|
パナソニック ナノイー搭載ヒートレスファン式加湿機 | ~約42畳 |
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KAZ 気化式加湿器 大容量タイプ | 約25~42畳 |
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パナソニック ヒーターレス気化式加湿機 | ~64畳 |
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ダイニチ ハイブリッド式加湿器 | 木造和室~40畳 プレハブ洋室~67畳 |
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業務用加湿器を買うといくらする?
業務用加湿器の値段について
オフィスや施設に業務用加湿を導入する場合、機能や種類の次に気になるのは値段です。業務用加湿器の値段の相場はどのようになっているのでしょうか。上記、「業務用加湿器ラインナップ」で紹介した比較的コンパクトなタイプの金額の相場は5万円前後ではないでしょうか。メーカーや機種タイプ、または販売店によっても金額は異なるのでいくつかのタイプや販売店を比較調査する必要があります。
大型タイプの本格的な業務用加湿器は、業務用の用途に特化しているため機器のサイズが大きくなり、金額の相場は10万から100万円以上するものまであります。メーカーによっては設置方法の選択が可能なので(キャスター付、据え置、吊り下げ、天井埋め込みタイプ等)比較的コンパクトなものを選べば多少コストを抑えることができます。適用面積は平米数で表記され、100平米以上の加湿が可能な機種が多く(畳数にすると60畳以上)面積の広い施設(福祉施設、美術館、工場など)での使用ケースが多くなっています。
業務用加湿器は購入?それともレンタル?
業務用に特化した大型タイプの加湿器を専門に取り扱っているメーカーも様々あるので、業務用の大型タイプの導入を検討している場合は直接メーカーに問い合わせるのがよいでしょう。また、大型の業務用加湿器の場合、メーカーが直接レンタルサービスを行っている場合も多くあります。大型タイプの業務用加湿器の販売価格は高額なため、レンタルの利用もコストやメンテナンスの面から考慮すべき選択です。加湿器の設置方法や詳しいメンテナンス(給水や清掃)、レンタルシステム/金額については各メーカーやレンタル専門店に直接に問い合わせをして確認しましょう。
加湿器と除湿機・空気清浄機を比べてみよう
除湿器と空気清浄機のオフィスでの導入状況
「業務用加湿器」を中心に紹介していますが、加湿器と並び「除湿機」「空気清浄機」もオフィスや施設へのニーズが広まっています。主にどのような場所でこれら3点の空調機は使われているのでしょうか。
- 医療・福祉施設
- 学校・教育施設
- 美術館・博物館
- オフィス
加湿器・除湿器・空気清浄機の導入理由として、挙げられるのはどういった理由でしょうか。やはり、風邪やインフルエンザ対策として病院、高齢者施設、保育園などの福祉施設での導入が一番多いケースとなっているようです。また美術品や工芸品の保存の目的で美術館などでも導入されています。
最近注目されているのは PM2.5対策が挙げられます。また、春になると日本列島を蔓延する「スギ花粉」対策としてもこれらの空調機のニーズが広まっています。加湿器・除湿器・空気清浄機の複合タイプについて家庭用の加湿器を調べてみると、多くのメーカーの機種は加湿だけでなく空気清浄機能を付けていることがわかります。業務用加湿器も、加湿、除湿、空気清浄のいずれかの複合機能を備えたものが紹介されているので、上のリストを参考に目的にあった業務用加湿器を選択しましょう。
おすすめ商品 | 商品詳細 |
---|---|
パナソニック ナノイー搭載ヒートレスファン式加湿機 | 詳しくはこちら |
KAZ 気化式加湿器 大容量タイプ | 詳しくはこちら |
パナソニック ヒーターレス気化式加湿機 | 詳しくはこちら |
ダイニチ ハイブリッド式加湿器 | 詳しくはこちら |
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