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修正液といえば昔はボトルに入ったハケで塗るタイプでした。その後、より細かい作業に向くペン型が発売され、現在の主流は手軽に使えて汚れのないテープ型です。そもそも修正液とはどのようなものなのでしょうか。修正液と修正テープはどちらが良いのでしょう。ここでは、修正液と修正テープの歴史や比較を見ていきましょう。

修正液とはどういうもの?

修正液のルーツは画材だった?

修正液が最初に作られたのは、1950年代のアメリカです。当時はタイプライター全盛の時代。タイプミスを修正するために、ベティ・ネスミスという女性がテンペラ画に使う顔料を使用したのが評判となり製品化されました。現在の修正液は、文字が書かれたインクを溶かさずに、上に盛り込んだ状態で乾燥します。顔料と溶剤が混合されており、速乾性がありますが、やはり乾燥には一定の時間がかかります。紙の繊維に付着するので、修正液で消したものを復活させるのは困難です。また、修正液で消したものをコピーすると修正が判別できないため、ビジネスなどの重要文書に使用するのは、好ましくないとされています。

ボトルからペン型へ

初期の修正液は、ボトル入りでキャップ部分がハケ状になっており、そのまま使えるとしくみになっています。ボトル型は修正液の特質上、溶剤が気化しやすく、開封後時間の経過に従って濃度が上がります。そのため、定期的に薄め液で濃度を調整する必要があります。このような条件や、ハケの太さなどの関係・倒してこぼすなどの不都合さから現在はペン型の方に人気があります。しかし、広い面を修正するのには向くため、漫画業界、デザイン業界などでは依然として需要があります。

修正テープとはどういうもの?

輝かしい日本の発明品?オフィスの救世主となった修正テープ

修正テープは、それまでの修正液に対する不満を解消するために開発されました。オフィスの必需品でもあった修正液について、当時抱えていた問題は次のようなものがありました。

  • 乾くのに時間がかかる
  • 最後まで使えずムダになる
  • においがきつい
  • 手や衣服につくと取れない
  • 修正部分がでこぼこになる

主流となりつつあったペン型も、液状の特性のため、ペン先に固まり目詰まりしやすいというデメリットがありました。これらの問題点を解消するための製品づくりに着手したのが、日本の消しゴムメーカーのシードです。試行錯誤の上、現在のような修正テープが完成したのは1989年のこと。以降、各メーカーが競って開発に参入し、爆発的に普及しました。

液体からテープへ着目点の転換がカギに

それまで液体であったものをテープに。思考の変換が行なわれたキーワードとなったのが「転写」という考え方です。全世界を驚かせたこの発想も、具現化するためには相当の苦労があったといいます。紙に対しては転写が確実にでき、テープ状にまかれているときにはしっかりとはがれないようにしなければなりません。現在の修正テープは、液体のように乾くこともなく、周囲を汚すこともありません。詰め替え用が普及しているため、ランニングコストも低く抑えられるようになっています。

修正液と修正テープを比べてみよう

修正液と修正テープのメリット・デメリット

手軽で便利な修正テープに押され気味の修正液ですが、テープにはないメリットもあるようです。
○修正液・修正テープ比較

メリット デメリット
修正液 ・広範囲に使える
・秘匿性が高い(はがれにくい)
・乾くのに時間がかかる
・最後まで使えずムダになる
・においがきつい
・手や衣服につくと取れない
・修正部分がでこぼこになる
修正テープ ・乾く手間がない
・ムダがない
・周囲が汚れない
・修正部分が平らか
・テープはがしではがせる
・秘匿性が低い
・よれやすい

修正テープを使った裏ワザ

修正テープはがしを使って、はがせるということは利点とも欠点ともいえるようです。メーカーでは、修正テープの手軽さや、はがすことができるという点を利用した面白い使い方を紹介しています。

  • DMの個人情報を保護して廃棄する
  • 壁の穴や汚れを隠す
  • プラスチックや陶器のネームシール代わりにする
  • 秘密のメモに使う
  • ゲームや記憶カードに使う

名前や住所などDMを捨てる際に気になる部分を手軽に目隠しするのには、手間のかからない修正テープが役にたちます。白壁のプッシュピンによる小さな穴や、ちょっとした汚れを隠すのも簡単です。一時的に名前をつけたいものでも、はがすことのできる修正テープならば安心して文字を入れることができます。

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