Pocket

皆さん毎日一度は使用するトイレットペーパーですが、トイレの進歩と共にトイレットペーパーもまた進化を続けています。破れにくい三枚組の「トリプル」や、再生紙を利用した製品、水に溶けやすい「水解紙」など、「おもてなしの国」日本らしい技術がふんだんに盛り込まれています。その中でも今回は、トイレットペーパーに刻まれている「ミシン目」の謎に迫りたいと思います。また、消費大国アメリカでのトイレットペーパー事情や、トイレットペーパーの歴史についても皆さんにお伝えいたします。

トイレットペーパーのミシン目の意味、本当に必要なの?

トイレットペーパーのミシン目の役割は単にカットのしやすさ

トイレットペーパーについているミシン目の役割ですが、メーカーによると、トイレットペーパーの使用量に個人差があるため、どのような長さでもカットしやすいようにミシン目がついているとのことです。トイレットペーパーは意外と丈夫にできているので、ミシン目が無いとトイレットペーパーをうまく切り取ることができません。カットする際の起点となるミシン目の役割はとても重要です。

また、トイレ以外にトイレットペーパーを使用する際はトイレットペーパーパーをセットするホルダーが無くても、ミシン目に合わせて、必要な分だけカットして使用できます。いろいろなシチュエーションで使用できるように計算されています。

トイレットペーパーのミシン目あるなしを比較

ミシン目の有無で価格に違いはない

ミシン目の有無で、何か違いがあるのでしょうか。一番大きな違いはミシン目のない製品のほとんどがシングルという点。また材質も変わってきます。以下にミシン目の有無で比較表を作成しました。

一般的な枚数 材質 価格(1ロール)
ミシン目無し シングル 古紙・再生紙 50円~70円
ミシン目有り ダブル・トリプル パルプ 40円~60円

市販されているトイレットペーパーではミシン目の有るものと無いものとではあまり価格に差は無いようです。また、ミシン目の無いものでは材質に古紙・再生紙を使用したものが多いです。上記の表はあくまで参考程度に収めてください。いろいろなメーカーからトイレットペーパーが販売されていますので、上記の表に当てはまらない製品もたくさんありますので注意してください。

業務用トイレットペーパーはミシン目にこだわる必要はない

皆さんの会社ではどのようなトイレットペーパーを使用していますか。業務用のトイレットペーパーはミシン目の有無にこだわらなくても良いです。なぜかというと、業務用トイレットペーパーで重要な点は、環境に配慮した製品を使用しているかが問題となるからです。会社のイメージとして、利益だけではなく環境にも配慮したクリーンな経営をしているというアピールになります。よって、ミシン目の有無はあまり重要ではないのです。トイレを見れば会社の良し悪しが分かるといわれていますので、業務用トイレットペーパーも環境に良い製品を選びましょう。以下に業務用と家庭用のトイレットペーパーの特徴の比較表を示します。

ミシン目の有無 一般的な素材 価格(1ロール)
業務用 両方使用されている 古紙・再生紙 60円~80円
家庭用 有るものが多い パルプ 40円~70円

業務用は素材に再生紙を使用したものが多く、家庭用のトイレットペーパーよりも若干価格が高いものが多いようです。

トイレットペーパーのミシン目、入れている間隔と入れ方

ミシン目の間隔はほとんどのメーカーが約20cm

トイレットペーパーのミシン目について簡単に説明してきましたが、このミシン目、一体どのように入れているのか気になりませんか。実はトイレットペーパーはアメリカで発明されました。その時のミシン目の入れ方や間隔が今でも使用されているようです。

気になるミシン目ですが、意外とシンプルな方法で入れています。今回はダブルのミシン目の入れ方を簡単に説明します。最初にトイレットペーパーを一枚ずつ特殊なロールにくぐらせてエンボス加工を施します。エンボス加工とはトイレットペーパー表面にある凹凸をつける加工のことです。その後、再度ロールにくぐらせて一定の間隔でミシン目を刻んでいきます。ミシン目の間隔は大体どのメーカーも20センチ程度です。最後にミシン目の入ったトイレットペーパーを巻き取り、市販される幅にカットして完成です。

ミシン目の入れ方や間隔はメーカーによって違う場合があるので、詳細な情報は直接メーカーに問い合わせてください。

トイレットペーパーダブルのミシン目のずれのナゾ

ダブルにミシン目のズレが生じる1つの理由

トイレットペーパーのダブルでミシン目にズレが生じることがありますが、一体何が原因なのでしょうか。実はトイレットペーパーの使い始めの糊をはがす際に、一枚だけはがれてしまうと、隙間が生じてしまいミシン目も一緒にずれてしまうことがあります。トイレットペーパーの製造過程でミシン目のズレが生じてしまうのではなく、トイレットペーパーの使用する際に生じてしまう現象です。

日本とアメリカのトイレットペーパーの違い

トイレットペーパーの生まれた国アメリカですが、日本のトイレットペーパーと何か違った特徴があるのでしょうか。一番の違いは価格です。日本では1ロール安いもので40円程度ですが、アメリカでは倍以上の値段がします。外国なので多少物価の変動はありますが、平均的に日本よりも高いようです。またミシン目ですが、ほとんどの製品についているようです。アメリカではトイレットペーパーホルダーに上蓋がついていないものが多いので、日本のようにトイレットホルダーの蓋でカットすることができません。なので、アメリカではミシン目が大活躍します。以下に日本とアメリカのトイレットペーパーの比較表を示します。

ミシン目(有無・割合) 価格(ダブル)
日本 ついていない製品も多い 40円~60円
アメリカ ついている製品が多い 50セント~1ドル

この記事を読んで、トイレットペーパーのミシン目について少しでも理解を深めていただけたらとおもいます。

fw_600x68_20191019b