ネット上のストレージサービスが一般的になっても、手軽なUSBメモリはやはりとても便利。最近では価格も安くなり、びっくりするほど大容量のものも見かけます。スイーツやお寿司、ぬいぐるみ系までOLさんに人気のかわいいUSBメモリは、オフィスのちょっとした話題提供にもなっていますよね。ここではパソコン作業にかかせないUSBメモリについて、寿命やセキュリティなどの、知っておきたい情報を集めてみました。
<目次>
USBメモリという記録メディア
そもそもUSBって何のこと?
USBはユニバーサルシリアルバスの略。この“接続口“を介して情報の読み書きができる、大容量の記憶装置がUSBメモリと呼ばれています。パソコンに保存されている文書、画像、音楽、動画などほぼすべての情報を、コピーして持ち歩きが可能。CD-RやDVDよりもずっと手軽で、しかも素早い動作が特徴的です。
何よりも、USBという汎用性のある接続を利用することで、FDやCD、MD、DVDのように専用のドライブが必要ありません。USBメモリの出現によって姿を消したFD(フロッピーディスク)1000枚分もの容量を備え、あっという間に普及したのもうなずけますよね。
USBメモリの記憶媒体はフラッシュメモリ
USBメモリに使われている記憶媒体は、デジカメなどに入っているSDカードと同じく「フラッシュメモリ」です。円盤型のCDやDVDよりも割れにくく、HDDのようにモーターが回転するわけではないので、比較的衝撃にも耐えられます。
接続部分のみ定型ならば動作できるため、超小型のクリップ型もあれば、さまざまなデザインで大きさも変えられます。キャップを外して初めてUSBメモリとわかるような面白グッズ的な商品も多数あり、最近ではコレクションとしても人気があるようです。
USBメモリの容量にはどのようなものがある?
大容量化が進み低価格に
ちょっと前のUSBメモリにはまだ○○MBというのがありましたが、現在は○○GBと表記されているものがほとんどです。1GBは1000MBにあたるので、記憶領域はどんどん大きくなっているのですね。ちなみにWindows95の時代は、パソコンのHDDが2G程度でした。現在のUSBメモリがどれだけすごいのかわかります。
今、電気量販店に行くと最低でも2GB、続いて4、8、16、32GBあたりが主流ではないでしょうか。最高では、1000GBにあたる1TBというものまで出ていますが、価格も10万円と気軽に使えるものではないようです。
2GBタイプで500~600円程度なので、仕事で使う分には1,000円ほどで十分な容量のUSBメモリが手に入りそうですね。
USBメモリの容量ってどのくらい?
扱うデータによって大きさが異なるため、メモリ容量を一般的な数値とするのは難しいものです。通常、多く使われているデータとしてのおおよその目安を紹介しておきましょう。
○USBメモリの容量の目安
容量 | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB |
ユーザ領域 | 約1.85GB | 約3.66GB | 約7.35GB | 約14.9GB | 約30.0GB |
容量 | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB |
音楽 | 約1,000曲 | 約2,000曲 | 約4,100曲 | 約8,000曲 |
静止画 | 約789枚 | 約1,132枚 | 約2,450枚 | 約4,900枚 |
動画 | 約4時間50分 | 約9時間 | 約19時間20分 | 約38時間 |
(※画素数、モードによって変わる)
外部にデータを持ち出せる、USBメモリの使い方
手軽で強力なバックアップアイテム
USBメモリの最大の使い道と言えば、データのバックアップです。パソコンのフォルダだけに置いている場合、HDエラーやシステムの不具合で読み込みができなくなるかも。
USBメモリにコピーしておけば、ほかのパソコンでも開けるので安心ですよね。重要なデータは、必ずUSBメモリにも移すようにしましょう。ただ、ドキュメントなどにあるデータと自動で同期するわけではないので、どのデータが最新なのか都度確認をする必要があります。
自動的にパソコンと同期できたり、定期的にバックアップをとったりするソフトもあるので、USBに入れておくとより便利です。
USBメモリ自体をフォルダ代わりにする
USBメモリは、すでにHD並みの大容量となっています。そのため整理をしておかなければ、すぐにデータが迷子に。
パソコンの内部と同じく、Excel・Wordなどのデータ種類、日付け、関連プロジェクトなどでのフォルダ分けをおススメします。また、USBメモリのなかに圧縮ソフトを入れておくと、容量をムダなく使うことができます。
複数あっても邪魔にならないのが、小さなUSBメモリのよいところですよね。音楽用、写真用などというように、USBメモリ自体をフォルダの代わりにするのもよいアイデアです。その際、ネームシールなどで内容をしっかり表記しておきましょう。
後から使えそうな便利なフリーソフトを見つけたら、ソフトウェア集を作ってしまうというのも、大容量のUSBメモリならではの使い方です。
USBメモリが寿命を迎えると、データはどうなる?
USBメモリの寿命ってどれくらい?
メーカーの公表では、USBメモリの寿命は10年程度となっています。しかし、実際には価格や製造の状況にもより、5~6年程度で劣化します。特に名もないメーカーの廉価版は、もっと早く異常が起こる可能性があるので、要注意です。
USBメモリはフラッシュメモリを使っていますが、データの書き込みなどのアクセス回数の限界は数万回と言われています。アクセス数が多いほど劣化は早まりますが、何もせずにしまい込んでいたUSBメモリが、突如読み込み不可となる場合もあります。
いずれにしても、USBメモリは永久的な保存媒体にはならないことを、意識しておかなければなりません。
USBメモリが寿命になるとデータはどうなるの?
保存していたデータが開けなくなる場合もありますが、多くはデータの一部が欠損する状態となるようです。
文書内で文字化けが起こったり、画像の一部が欠けたりという現象が起きます。フォーマットをかけて、USBメモリの初期化をすることで再度使用できる場合もありますが、ほとんどはうまく復帰できません。
また、いったんは正常にもどってもすぐに症状が現れる可能性が高いため、重要なデータには使用しないほうがよいでしょう。
価格が下がり、一層身近になったUSBメモリですが、過信し過ぎるととんでもない被害となる恐れもあります。一時的な保存媒体と考えるか、定期的にデータを置きかえる必要があります。USBメモリの特性をよく知り、上手に利用していきたいですね。
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