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角度を測る時に当たり前のように使用している分度器ですが、分度器にも古い歴史があります。ここでは分度器が誰によって発明されたのか?分度器がなかった時代はどのようにして角度を計測してたのか?さらには便利な分度器アプリの紹介まで、様々な角度から分度器について解説をしていきます。

実は、分度器にだって歴史がある

分度器の歴史を紐解く

角度を測る時に何気なく使っている分度器ですが、実は分度器にも歴史があります。分度器の原型を発明した人物はヒッパルコスという古代ギリシアの天文学者です。ヒッパルコスは分度器の発明のみならず、現代にすべてつながる46星座の決定や春分点歳差を発見など、数々の功績を残している人物です。その功績が称えられて人工衛星にピッコパルコス衛生と名付けられたほどです。様々な功績があり、分度器の発明に関する詳細なデータは不明ですが、分度器の原型が出来上がったのは紀元前170年頃だと言われています。

分度器にも様々な種類がある

分度器の歴史を辿ってみると、最古の分度器とされる角度を測る機器はとても大型で、一体どのようにして角度を計測するのだろう?というような形状ですが、古代エジプトの建築家のお墓から発見されたようです。その後どのようにして現在のようなコンパクトな形状になったのかは不明ですが、80年前の分度器もほとんど現在と同様の形状なので、文房具として分度器が誕生してからはずっと形は変わっていないのかもしれません。分度器にも様々なタイプがあり、半円のものから360度計測できる全円タイプのものまであり、色や材質も様々です。

分度器の発明前は、どうやって角度を測っていた?

古代人の計測方法

分度器という便利な文房具が誕生する以前は、三角測量という方法で角度を図っていたようです。三角測量とは、すでに存在する一辺と二箇所の角度から、三角形の三番目の頂点として測定点を決定する測量方法です。これより以前は、建造物を建てる際に角度を測る時は太陽や星の動きに合わせて角度を図っていたと言われています。しかし、それではミリ単位で計測するのは不可能だったと考えられ、古代にどのようにして正確に角度を計測していたのかはいまだ不明のようです。

江戸時代の計測方法

江戸時代にはまだ分度器が日本には伝わっていなかったため、当時は三角関数表を利用して角度を測っていたようです。三角関数表とは、決められた角度における正弦(サイン)、余弦(コサイン)、正接(タンジェント)の値を表にしたものです。しかし、三角関数表における角度の算出方法は複雑な計算方式を用いるので、身近に分度器という便利な文房具がある有り難みを感じてしまいます。また、伊能忠敬が発明した導線法という方法は、大まかな角度は測れたものの三角測量と比べると、誤差が生じやすかったと言われています。

地味だけど役に立つ?分度器のアプリ

使い方も簡単な分度器アプリの紹介

細菌では文房具もデジタル化が進んできましたが、「角度を測りたいけど分度器がない」という時に役立つアプリを紹介させていただきます。まずは、使い方もシンプルな「Flying Ruler」についてですが、分度器モードと定規モードがあります。分度器の使い方はとてもシンプルです。アプリを立ち上げて計測ボタンをタップ、計測ボタンが点灯したら計測したい角度の分だけデバイスをスライドします。するとスライドしてデバイスをずらした分の角度が表示されます。続いては、「角度360度分度器」というアプリですが、こちらは名前の通り360度対応しており、使い方は至ってシンプルで、計測ボタンを押してデバイスを回転させると回転した角度が表示されます。クリアボタンをタップすると、角度が「0」になりその地点から再度角度を計測でき、表示される文字も大きいのでとても使い勝手が良いアプリです。

便利機能が付いた分度器アプリの紹介

単に分度器としてではなく、便利機能が付いたアプリを紹介させていただきます。まずは、「道具箱」というアプリです。道具箱という名前からして様々な機能が付いてそうですが、分度器のみならず、定規、ライト、ルーペ、コンパスといった5種類の機能が付いていて、まさに道具箱です。分度器の使い方は、先程紹介させていただいたアプリとほぼ同じです。買い物先などで急に角度を調べたいという時などに役立つので、このようなアプリはひとつインストールしておくと便利かもしれません。製図用ではないので、キッチリと正確に測りたい場合は、実際の分度器の使用をオススメします。

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