普段何気なく使っている電池についている、小さなマークに気づいたことはありますか?資源の再活用のため、電池にもリサイクルを意味するマークがついています。適切に処理することによって、限りある地球資源の節約につながる運動です。正しく知って回収・リサイクルに協力したいですね。ここでは電池につけられているマークに関して、詳しく見ていきましょう。
<目次>
電池に表示されているリサイクルマークの種類は?
3つの矢印アローマークがリサイクルの目印
くるりとひるがえった矢印3つによって、三角形のように形作られているのがリサイクルマークです。このリサイクルマークとともに、電池の種類を表す表記で、リサイクルできる電池であることを示しています。日本国内では、「資源の有効な利用の促進に関する法律」が定められています。これにより、リサイクルマークの表示と使用済み小形充電式電池の回収と再資源化が義務づけられているのです。現在、法令によって定められ、義務付けられているのは小型式充電池です。放電のみが可能な使い切りの一次電池には、このマークはありません。
現在のリサイクル対象はこの4つ
スリーアローマークの下に表記されているのは、それぞれ「Ni-Cd」(ニカド電池)、「Ni-MH」(ニッケル水素電池)、「Li-ion」(リチウムイオン電池)、「Pb」(小型シール鉛蓄電池)の4つです。ニカド電池はグリーン、ニッケル水素電池はオレンジ、リチウムイオン電池はブルー、小型シール鉛蓄電池はグレーに色分けされています。法制定以前の商品には、リサイクルマークのついていないものがあります。表記が色分けと電池種類のみとなっている場合でも、リサイクルの対象となり、回収されます。
電池に表示されているリサイクルマークの意味は?
小型2次電池の再利用を示すリサイクルマーク
リサイクルマークは、経済産業省の行っている3R政策(リデュース・リユース・リサイクル)に従い、表記されています。2001年4月に「資源有効利用促進法」により、リサイクルマークの表示が義務づけられました。製造するメーカーと共に小形二次電池を使用する機器メーカーには、回収・リサイクルが義務付けられ、一般消費者にも回収の協力を呼びかけています。リサイクルマークをつけることで、回収への意識を高める意味あいがあります。
電池リサイクルのしくみとは?
リサイクルマークは製品を見て、リサイクルできるかどうか判別できるようにつけられたマーク。使用し終わった後は、リサイクル協力店に持ち込むことで回収してもらえます。主なリサイクル協力店には、電気店やスーパーマーケット、ホームセンター、自転車店などがあります。各店舗で回収された電池類は有限責任中間法人であるJBRCの管理の元、指定運送会社によって運搬され、指定のリサイクル業者によって再資源化が行なわれます。
リサイクルの対象にならない電池って何?
普通の電池ってどうすれば良いの?
使い切りの1次電池について、リサイクルの義務はありません。そのため、「アルカリ電池」「マンガン電池」「リチウム電池」については、一般不燃物として処理されます。電池のリサイクルについては、明確な規定があります。
- 環境に対して健全
- 資源の再利用が有効に実施可能
- その利点がコストに釣り合う
この3点を満たすという場合においてのみ、実行の対象となります。
電池を一般ゴミとしても問題ないの?
以前には、電池を別回収していた時代もありました。それは、廃棄された電池から水銀汚染の恐れがあったためです。現在のアルカリ電池やマンガン電池は、水銀の使用が禁止されています。1991年をもって電池の水銀ゼロ利用が達成され、その後の調査研究により、水銀汚染の心配がないことが確認されたため、現在に至っています。有害物質の除去により、使い終わった電池を一般の不燃ゴミとして扱っても、環境に対する影響はありません。一次電池のリサイクル計画については、コストとのバランスによって今後の検討材料となっています。
電池のリサイクルって必要?
希少資源の宝庫となるリサイクル電池
電池を始めとするリサイクルされる機器類は、「都市鉱山」と呼ばれるほど注目されています。小型2次充電池には、レアメタルと呼ばれる非常に価値の高い金属が含まれています。アルカリボタン電池は1次電池ながら銀の含有量が多く、回収の対象となっています。金属資源に乏しい日本は、原料を海外からの輸入に頼っています。製造コスト抑制のためにも、電池のリサイクルは有効な手段としてかかせません。
電池から得られる希少資源ってどんなもの?
小型充電式電池の原料の中にある、ニッケル、カドミウム、コバルトは希少な金属資源として、再資源化処理をされます。再生された金属は、原料となり再びニカド電池、またステンレスの材料や、コバルト合金材料となります。これらは地球規模で見ても産出量の少ない資源です。その一方で、すべての工業分野でこれらの需要が高まり続けています。資源の枯渇を防止するためにも、今後はさらなるリサイクル技術の発達が期待されています。
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