気軽に貼ったり取ったりできる付箋(ふせん)は業務にかかせませんが、同じことばを大量に書かなければならず困っている人は多いようです。付箋に 印刷ができれば便利ですが、そのような方法はあるのでしょうか。自作の印刷付箋を作る際、用紙は何を使えるでしょう。ここでは、オリジナルの印刷付箋を作成する方法やプリンター、また業者に依頼した場合との比較についてご紹介していきます。
<目次>
付箋に印刷する方法
通常のプリンターでもできる?付箋への印刷
普通のプリンターで付箋印刷ができればこれほど便利なことはありません。しかし、付箋を例えばA4のコピー用紙などに貼りつけて印刷するなどは、とても危険です。例えば、背面給紙で貼りつけている方向から給紙されても、内部ではがれて貼りつく可能性があります。インクジェットプリンターの場合には、分解修理でも済みますが、レーザープリンターの感光ドラムを傷めると数万円の修理費用がかかります。どうしても通常のプリンターを使いたい場合には、ポストイット用のラベル用紙を利用するのが安全です。
ポストイット専用用紙・付箋印刷できる特殊プリンター
オリジナルの付箋印刷をする方法としては、
- 普通用紙に印刷して糊をつける
- ポストイット用ラベル用紙を利用する
- ペン型プリンターを使う
- 付箋メモ作成プリンターを使う
などがあります。
このうちもっとも手軽なのは、普通用紙に作りたい大きさに割り付けし、印刷をかけてから裁断。その後に独自で糊付けする方法ですが、用紙設定など細かな手間がかかる割にはあまりきれいにできない場合があります。糊付けする際、スプレー糊を利用すると付箋のようにきれいに剥がせます。
ポストイット用ラベル用紙も、今あるプリンターを利用できますが、細長い付箋には対応していません。小さいサイズの付箋作成には、特殊プリンターが必要になります。
付箋の印刷業者ってどうなの?自作の場合と比較
枚数が多い場合には印刷業者が便利
印刷業者では企業の販促用オリジナル付箋を扱っている所が多くあります。その他には、業務に必要な「至急」「要記入」など指定の文字を入れた付箋を作成してもらえます。ロット数が多いほど安く作れるので、社内で大量に消費する付箋であれば発注する価値があります。プロの印刷業者だけに仕上がりに心配がなく、美しいカラー印字にも対応しています。
○印刷業者に発注した場合の価格例
数量 | 20枚つづり | 30枚つづり | 50枚つづり |
---|---|---|---|
50個 | 18430円 | 22030円 | 29210円 |
100個 | 26570円 | 32600円 | 44720円 |
200個 | 46820円 | 58580円 | 82030円 |
300個 | 65800円 | 82870円 | 117100円 |
数十枚単位ならばポストイット用紙で 定期利用は専用プリンターを検討
完全に自作する場合でも、普通用紙での作成は手間がかかり過ぎます。付箋の大きさにこだわらないのであれば、ポストイット用紙を利用するのが一番手軽でコスト面も問題ありません。ひと袋1300円前後で、専用ソフトが無料提供されており、設定もそれほど心配せずに済みます。
○A4用紙ひと袋の内容例
一片サイズ(mm) | 1袋シート数 シール数 |
---|---|
97 × 69 | 20シート(160片) |
86.4 × 50.8 | 20シート(200片) |
83.8 × 42.3 | 20シート(240片) |
70 × 33.9 | 20シート(480片) |
62 × 31 | 20シート(540片) |
53.3 × 25.4 | 20シート(600片) |
38.1 × 21.2 | 20シート(1300片) |
付箋に直接印刷できるプリンターは、便利ですがコスト面で見るとやはり高価格になります。
付箋に印刷できるプリンターについて
付箋メモ作成プリンターはネームシール機の紙版
オリジナル付箋が作れるメモ作成プリンターは、テプラなどのネームシール機と同じ仕組みと考えて良いでしょう。作成には専用のテープを使います。プリンターで作れる付箋の幅は予め決まっているため、様々な大きさの付箋を作成するというわけにはいきません。本体価格は手書き印字にも対応している液晶画面付きが10000円前後、テプラ型が5000円前後、専用テープは500円程度です。手書き印字ができるものは、タッチペンも付属しておりパソコンからの入力もできます。いずれの機種もWi-Fiでパソコンとリンクすることができます。
ペン型プリンターは価格がネック
40文字までの文字、日付、時間、ナンバーリングなどを簡単にどこにでも印刷できるペン型プリンターは、非常に画期的ですが手段としてはもっとも高額で6万円前後です。製造しているメーカー自体が少なく、用途としては主に工場などでの印字に使われているようです。付箋への印刷ももちろん対応していますが、印字するヘッドがやや大きいので小さな付箋の印刷には慣れる必要があります。
○付箋印刷可能プリンターの特徴比較
特徴 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
付箋メモ作成プリンター | 専用テープを使った付箋メモ専用 | 扱いが簡単 失敗が少ない |
専用テープが必要 一種類しか作れない |
ペン型プリンター | どこでも何にでも印刷できる | 用紙を選ばない ハンディ型で扱い自在 |
印字が曲がる可能性あり 高価格 慣れが必要 |
オリジナル付箋はこんなときに活躍!
書類を記入してもらうことの多い業種に
一般顧客に対して、書類の記入をお願いすることの多い申し込み窓口や、依頼受付窓口などでは、常に記入もれを防ぐための手段が必要です。記載の見本をつけても、実際の記入時に見逃してしまい、記入もれが起こることは良くあります。自宅で記入してもらって郵送などする場合には、手続きの遅れの原因となります。複数の記入者を相手にする際、いちいち付箋に書き込んでいては大変な時間がかかります。「ご記入日」「記名・捺印」「要記入」「ご確認ください」などの項目について、予め印刷されたカラフルな付箋があれば、記入者の目を引いて書きもらすことが少なくなります。
申し送り事項の多い業種に
営業事務などでは、実際に営業に出るスタッフとの間のチーム内での申し送りが、日々発生します。「対処済み」「了解」「○段階進行中」など、定型スタンプを押すわけにいかない書類などについては、定型文の付箋があれば非常に役に立ちます。会社や業務によって異なる用語があるため、市販品では対応できません。また、付箋にスタンプをいちいち押すのも、余計時間がかかりそうです。オリジナルの付箋があれば、煩雑な業務の中での手違いや言い忘れなどを減らすことができます。
オリジナル付箋と言えば、販促やノベルティと言う考え方が一般的です。工夫次第では、社内の仕事上でも、オリジナル付箋が業務のスムーズ化にひと役買ってくれそうです。
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