歯医者さんや病院、ホテルに行くと頻繁に見かける抗菌のスリッパですが、実際はどの程度の抗菌効果があるのでしょうか。また、抗菌作用には防臭効果もあるのでしょうか?最近ではビニールのスリッパのみならずレザー製のスリッパも見かけるようになりましたが、これらのスリッパの抗菌効果と、スリッパを抗菌する機械の仕組みなどについて述べていきます。
<目次>
抗菌スリッパの効果について
抗菌スリッパと普通のスリッパの雑菌の違いは?
抗菌スリッパと普通のスリッパでは効果にどれくらいの差があるのでしょうか。抗菌スリッパと抗菌加工を施していない普通のスリッパをそれぞれ3日間履いて、雑菌がどれくらいいたのかという調査結果では抗菌加工のスリッパに比べて普通のスリッパには約30倍もの雑菌が存在していました。スリッパの抗菌効果の持続性は履き続けて3日が限度だそうです。3日間履いたら洗うか、専用の機器で除菌加工を施すなどの対処が必要です。
具体的に抗菌スリッパに使われている抗菌仕様とは?
抗菌加工=菌やカビを殺すと思っている人も多いようですが、実は少し違います。抗菌加工とはスリッパで例えると抗菌の加工をしたスリッパの表面の菌やカビの増殖を抑制する事なのです。抗菌加工のスリッパを履いたからといって足が綺麗になるわけではありません。抗菌加工していれば安全というものではなく、あくまでも菌の増殖を抑えるものなので衛生管理を行なうのはあくまでも私達一人ひとりです。抗菌加工のスリッパに関しては表面に抗菌材を塗りこんだり赤外線を当てる事で抗菌仕様と呼ばれるものになります。
抗菌スリッパには防臭効果もあるの?
抗菌と防臭効果の関係について
菌がなけれ基本的に人間が不快に感じる臭いは生じません。ただ、抗菌加工が施されていれば菌が増殖が抑制されるので当然防臭の効果もありますが、雑菌が付着した足で抗菌スリッパをはくと若干臭いが付着してしまうといわれています。雑菌が付着した足を抗菌スリッパで綺麗にしてくれる訳ではないので当然ですが、抗菌加工が施していない通常のスリッパに比べると菌が繁殖し難いので臭いを抑制する事ができます。
抗菌スリッパの種類によって防臭効果は変わるの?
スリッパにも様々な種類がありますが、ビニール製とレザー製が一般的になものとして認知されています。まずは防臭効果についてですがビニール製とレザー製ではどちらが優れているのでしょうか。レザーでも汚れたら拭くことはできますが、レザーの素材によってはビニールのように完全に拭き取る事が難しい物もあるので、一概には言えませんが防臭効果に焦点を当てるのであればレザー製よりもビニール製のスリッパの方が優れているかもしれません。また、抗菌スリッパの防臭効果をさらに高める方法としては付着した菌をこまめに拭き取るか、使い終わったらスリッパ専用の赤外線を当てて消毒する機械にてクリーニングをする事をおすすめします。
更に、これらの二種類の抗菌スリッパの一般的な購入価格について比較してみましょう。
ビニール製抗菌スリッパ | レザー製抗菌スリッパ | |
---|---|---|
価格 | 600円~1200円程度 | 800円~4000円程度 |
防臭効果 | 非常に高い | 高い |
抗菌の手入れのしやすさ | 手入れがしやすい | 物によっては手入れが面倒 |
寿命(毎日履いた場合) | 1シーズン | 2・3シーズン |
ちょっと変わった抗菌スリッパを紹介
手入れが簡単で使い勝手が良い抗菌スリッパ
スリッパは頻繁に使用するものなので手入れが簡単という事は非常に重要な要素です。抗菌スリッパでありながら水洗いができてしまうスリッパもあるので、使い終わる度に拭くのが面倒という人にはおすすめです。水洗いができれば衛生面で更に安心して使用する事もできるでしょう。更に、洗うのも面倒という人におすすめなのは使い捨ての抗菌スリッパです。使い捨てのタイプは、大勢のお客さんを招く施設などで利用される事が多いです。手入れのコストを考えると使い捨ての方がお得かもしれません。
快適で見た目もお洒落な抗菌スリッパ
抗菌でありながら快適な履き心地やデザインにもこだわったスリッパもあります。生地にもこだわったウール100%素材のものまでありカラーバリエーションも豊富です。更に、すべり止め加工も施されており機能性も優れているので、従来のビニールやレザー製のスリッパでは物足りないという人におすすめです。また、プレゼントとしての贈り物にも喜んでもらえそうです。冬場になるとビニールやレザー製スリッパでは足元が寒く感じてしまうという人におすすめなのが羊毛を使用したフワフワのスリッパです。羊毛は肌触りの快適さのみならず保温性にも優れているので足元が寒くなる冬場には最適です。
スリッパを抗菌する機械について
抗菌する機械の実際の効果は?
スリッパを抗菌する機械で具体的にどれくらいの抗菌効果が期待できるのでしょうか。機械の機種にもよりますが、一般的な機械を使用して紫外線を照射した場合に殺菌に要する時間を見てみましょう。
雑菌の種類 | 紫外線の照射時間 |
---|---|
ブドウ球菌 | 40秒~1分 |
大腸菌 | 40秒~1分 |
水虫菌 | 20分~30分 |
スリッパを抗菌する機械はどんな仕組みなの?
スリッパを抗菌する機械の中では紫外線ランプを照射しています。紫外線がスリッパのあらゆる角度から照射できるように機械の内側をアルミ反射壁を使用している機種もあります。窓はUVカットする素材のガラスを使用しているので人体への影響はありません。主に導入されている施設としては歯科医院や病院、クリニックや美容サロンなどがありますが、実際の抗菌効果のみならず衛生面をアピールすることにも繋がります。
スリッパを抗菌する機械の導入コストは?
スリッパを抗菌する機械の値段の相場ですが、収納するスリッパの足数にもよりますが10足収納できるタイプのもので20万円前後です。取り出しボタンを押すとスリッパが自動で出てくるのでユーザビリティにも優れています。もう少し価格を抑えたいという事であれば自動ボタンは付いていなく扉を手動で開閉するタイプで10万~15万程度のものもあります。因みにレンタルを考えている人もいるようですが、現在レンタルを行っている業者は殆ど無いので導入するのであれば購入の検討をするしかありません。また、専用ランプのグロー球も年に一度の交換が必要になります。専用グロー球は総替えで1万円前後ですので、導入を考えるのであれば維持費についても検討が必要です。
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