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「LEDに替えるとエコ」とか「電力消費の節約」など、何となく社会の話題となっていますが、電球自体について良くわからない人が多いようです。そもそも電球と蛍光灯の違いとは何でしょうか。電球の選び方には何かポイントとなることがあるのでしょうか。身近にありながらも意外と知らなかった電球の世界。より明るい明日のために、一緒に調べていきましょう。

意外と知らない、電球と蛍光灯の違い

それって電球?蛍光灯?従来型電球はなくなるの?


一見同じ様な丸いガラス球の電灯でも、電球と蛍光灯は中味がまったく異なります。これまで「電球」と呼んでいたものの多くは「白熱電球」です。
白熱電球を作っているのは「フィラメント」「ガラス球」「口金」とたった三つ。ガラス球の中にはアルゴンガスやクリプトンガスが封入されています。「クリプトン球」って聞いたことがありますよね。
内部に固定されたフィラメントに対して電流を流すと電気抵抗生じ、高温になることでフィラメント部分が白熱化して光るしくみです。その時の温度は、約2000度~3000度にも達します。一方蛍光灯は、電子と原子を衝突させて光を作っています。白熱電球のように熱を出して光らせるわけではないので、エネルギー効率に優れています。

電球にもメリットはあるの?

白熱電球の特徴は、小型で軽く扱いやすいということの他に、点灯が速いなどがあげられます。蛍光灯が一拍おいて点灯するのに対し、電球はスイッチとほぼ同時に点灯できます。また光の特性として、物質本来の色を表現する力が高く、温かみのある色合いです。集光、散光、調光の融通が効くため、これまではスポットライトや舞台照明に多く用いられてきました。しかしエネルギーのムダが多く、省エネに向かう時代に即していないことから、照明器具メーカーでは製造中止の発表が相次いでいます。

意外と知らない、電球の種類

白熱電球の形状もいろいろ


おなじみの形以外にも白熱電球はさまざまな用途で使われています。代表的な大きさ・形状には次のようなものがあります。

○白熱電球の種類例

名称 特徴・用途
ボール球 もっとも一般的な電球。ランプシェードに入れて使うことが多い。透明・白色がある。温かな光の色が特徴。
レフランプ・ビームランプ 光が一方方向の投光照明やスポット照明に使用。照明器具の反射笠ができないよう工夫されている。
シルバーランプ 間接照明に利用される。
なつめ球 常夜灯や仏壇の燈明などに使われる。
シャンデリア球・ミニランプ スタンドやシャンデリアで使用。装飾用電球。
ハロゲンランプ 店舗のウィンドウ証明などで使用。かなりの高温となるため、専用器具が必要。

エネルギー効率の良い電球


白熱電球に代わる電球の種類としては、LED灯、蛍光灯、HIDランプがあります。それぞれの特徴や用途には次の様なものが挙げられます。

名称 特徴・用途
LED灯 省電力で長寿命、普及につれて価格も下降傾向にある。比較的点灯は速いが最初は暗めで徐々に明るくなる。温室ガス削減効果にも期待ができる。
蛍光灯 内側で丸められた電球型蛍光灯は、白熱電球用のソケットでそのまま利用が可能。電気代は1/3、寿命も約6倍と非常に経済的。調光機能は使えない場合が多い。
HIDランプ 高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、水銀ランプの3種類がある。長寿命で効率が良いので、大規模証明に利用されることが多い。

知っているとためになる、電球の選び方

電球を買うときに必要な情報は?


何となくわかっているようでも、いざ売り場に行って多くの電球を目にすると、どれを買えば良いのかわからなくなります。電球を求める際には、確認しておかなければならない数値があります。器具にきちんと合った電球を購入するには、記載されている項目を確認しておきましょう。

    1. 何W?何V?
    2. 口金のサイズは?
    3. 電球の大きさは?

家庭で使われる電圧は、100V~110Vだけです。これはどちらを選んでもあまり問題はありません。気をつけなければならないのが、消費電力の大きさであるW数です。W数が違っていると、電灯が暗くなったり、破損や事故につながる危険性もあります。
電球を接続する口金の口径には17mmと26mmがあります。よほど特殊な場合でなければこのどちらかですが、違っていると取り付けられないので良く見ておきましょう。
電球の大きさは間違うと、例えばランプシェードに納まらないということにもなりかねません。器具の形状にもよって変わるため、こちらも確認しておく必要があります。

用途別で種類を決めよう


先に見てきたように、電球といっても今は

  • LED電球
  • 白熱電球
  • 蛍光灯
  • HIDランプ

などから選ぶことができます。用途や部屋のイメージ、予算、耐久年数などを考慮して、もっとも適したものを決める必要があります。それぞれの電球についても、常に開発が進んでいます。使用する条件などを伝え、売り場で担当者から意見を聞いてみると良いでしょう。

LED電球に替えて、今すぐ節電生活

LEDっていったい何?

LED(発光ダイオード)ということばは、ノーベル物理学賞などのニュースでも良く耳にしましたね。今ではすっかり定着していますが、なぜ寿命の長い光源となるのでしょうか。
発光ダイオードというのは、電気を流すと発光する半導体のことで熱を必要としません。そのため非常にエネルギー効率が良いのが特徴です。発光部分はシリコンでつくられており、電球のフィラメントのように焼き切れるという心配もありません。また、熱を発しないことでランプシェードなど周囲の材質を選ばず、色の減衰が起こりにくいのも長所です。紫外線を放射しないため、外灯にしても夜行性の虫が集まらないというのも嬉しいですね。

LEDに替えるとどれだけ寿命が違う?


LED電球に替えた場合、実際にはどれだけ電力量や使用時間が変わるのでしょうか。LEDと蛍光灯、白熱電球の違いを見てみましょう。

種類 消費電力 寿命
LED電球 白熱電球の約1/5 40,000時間
蛍光灯 白熱電球の約1/5 13,000時間
白熱電球 1,000~2,000時間

LEDのデメリットとして、価格の高さがあります。今のところ他の電球と比較すると、2~3倍とかなり高めです。また、重量があるため、場所によっては取り付けに向かないこともあります。さらに、熱に弱い、均一に光が届かないなども短所として挙げられます。
しかし、LEDは寿命が長い上、消費電力が白熱電球よりも大幅に少なくて済みます。いずれは導入コストをランニングコストが上回り、交換の回数も少なくて済みます。熱を持たないため周囲の環境にも影響がありません。これらの特質を考えれば、LED導入の検討の余地は十分にありそうですね。

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