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どこに行ってもノイズに溢れている現代では、睡眠時以外の目的でも耳栓を使う人が増えているようです。人気TV番組でも耳栓マニアによってその多様性が紹介され、話題となっていました。昔と比べると素材も格段に優れており、負担なく音が遮断されるようです。初めて耳栓を購入する際には、どのような点から選べば良いのでしょうか。耳に長く入れるものなので、衛生面も気になります。効果的な耳栓の使い方、選び方について見ていきましょう。

耳栓の音を遮断する仕組み

耳栓が関連するのは「外耳」部分

内部に至っては複雑な構造を持つヒトの耳ですが、耳栓が関係するのは主に「外耳」と呼ばれる部分です。「外耳」は顔の横にくっついている耳たぶを含む突起物の「耳介」と、耳介で集められた音を増幅させ鼓膜まで伝える「外耳道」で構成されます。

耳介は集音器の役割で、効率よく音を集めるために開いた形状をしています。外耳道は共鳴作用によって、より聞き取りやすくする働きも持っています。

音は、空気振動を通して伝わってくるため、外耳でその振動を集め、耳の奥にある鼓膜まで伝えていきます。耳栓はその振動をカットすることで、音を聞こえなくするということなのですね。

高機能耳栓も登場

一般的な耳栓といえば、ウレタンや弾性発泡ポリマーなど、耳のカタチに沿って密着するタイプが良く知られています。これらは単純に振動を遮断して、音が伝わらなくするものですが、どうしても遮断しきれない周波数があります。比較的に高音域には効果があるため、人の話し声や、チェーンソーなどの機械音、子どもの鳴き声などはある程度聞こえなくなります。しかし、周波数の低い音は完全にカットすることができず、水の中の音のようにくぐもって聞こえます。

新しいタイプの耳栓には、密度の高い金属を内部に使用し、その周囲をウレタンなどの柔らかい素材で覆うことで、低周波の振動も含めて伝わらないようにしているものがあります。また、デジタル耳栓は、車内音やエアコンの駆動音、機器のモーター音のような環境騒音と呼ばれる300Hz以下の音だけをカットできます。呼び出しの声には対応することができるため、銀行や病院などの待ち時間には重宝しそうですね。

耳栓の効果的な付け方

音の遮断が悪いのは付け方のせい?

耳栓を使っても周囲の音がちっとも遮断されず、いくつも試してみているという人はいないでしょうか。しっかり音を聞こえなくするためには、耳栓をただ耳の穴に押し込めれば良いというものではありません。次の手順を試してみましょう。

1 耳栓を柔らかくもんだ後 円筒形にする
2 できるだけ小さく圧縮する
3 挿入する側の耳を上に引っ張り上げる
4 耳の穴に対して入り口を真っ直ぐにする
5 圧縮したままの耳栓を曲げないように入れる
6 引っ張っていた手を放す

ポイントは密着度を高めること

圧縮状態で耳の中に入れると、内側で耳栓が膨らみます。このとき、耳の穴の壁にぴったりと密着することで、外部からの振動が入り込むすきまがなくなります。入れた時点では、圧縮された耳栓が徐々に膨らんできますが、それにつれて耳の穴から飛び出す可能性があります。

膨らみ終わるまでは、耳の穴を押さえておくとしっかりと入ります。正面から鏡で見て、耳栓が見えるようだと十分に塞がっていません。外から見て数ミリ程度出ているくらいで、ちょうど良いようです。入れるコツをマスターすると、ごく普通に売られている耳栓でもかなり効果があります。夜勤あけなどでも、街の騒音を気にしないで寝られるようになるかもしれませんね。

フィットする耳栓の選び方

欲しい機能に合ったタイプの耳栓を選ぶ

どんなに高機能であっても、自分の耳に合っていなければ論外です。長時間付けていても耳が痛くならないもの、自分が使う状況に合ったタイプのものを選びましょう。選ぶポイントは次の3つ。

・装着感
・使う状況
・遮音性(dB低減値)

耳栓初心者におススメなのが、「フォームタイプ」と呼ばれるもの。耳栓のイメージで一番多いと思われる、柔らかく変形するタイプです。材質はポリウレタンや低反発素材で、カタチは円柱形から西洋のオバケのような形まで、さまざま。ヒレと呼ばれる段々がついているものもあります。価格も安い商品が多いので、しっくりいかないと思ったらいくつか試してみると良いでしょう。

シチュエーション別で選ぶ耳栓

「熟睡したい!」という人におススメなのは、シリコン系の耳栓です。「睡眠専用」としてこだわった耳栓もあり、隣の人のいびきは聞こえないのに、目覚ましのアラームはしっかり気づけるという優れモノ。フォームタイプでは着用感が気になって眠れない人でも、体温によってフィットするシリコン製なので、違和感が軽減されます。

雑音は聞こえず、人の話声は通すという便利なデジタル耳栓は、イヤホンの形状をしていて耳になじみやすいタイプが多いようです。なかには、とても耳栓に見えないというスタイリッシュな商品もあります。通常の耳栓よりも、装着疲れがなく、長時間快適に使用ができます。

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