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小学校に入って最初にそろえる文房具に、下敷きがあったのを誰もが覚えていますよね。カラフルなイラストのお気に入りを、大切に使い続けたという人も多いのではないでしょうか。大人になると下敷きにあまり意識が向かなくなります。下敷きにはどのような効果があるのでしょう。手帳の大きさに合ったサイズがあると便利ですよね。ここでは、下敷きのサイズや種類、手入れの仕方などについて調べていきましょう。

そもそも、下敷きをする意味ってある?

下敷きを使うのは日本だけ?

日本では、学生の定番のように思われていますが、海外では小学校でもあまり下敷きを見かけません。これは筆記具の違いにあるようです。学生時代は鉛筆やシャープペンシルが主流の日本とは異なり、海外ではかなり幼い頃からペンや万年筆を使います。ペン・万年筆といった筆記具の場合、下敷きがあるとすべってかえって文字が書きづらくなります。たまに文具店で見かけても、日本のように厚みがあってしっかりしたプラスチックではなく、ペラペラのものです。外国人には日本のキャラクター入り下敷きが珍しがられて、コレクションやお土産となっているようですね。

下敷きの普及は机のデコボコのせい?

今の学校の机は表面が滑らかで、その上で書いても文字に影響することはありません。下敷きが普及したのは、昔の机には傷や穴があ

り、そのままでは文字がうまく書けなかったことにあるようです。また、子どものうちは筆圧の調整がうまくないので、下敷きをしないで鉛筆書きすると、裏映りしてしまいます。日本でも、ルーズリーフを使う年齢になると、次第に下敷きの必要性がなくなっていくようです。

社会人でもっとも下敷きの必要性を感じるのは、領収書などカーボンコピーを利用するときですよね。複写式の綴りには、必ず厚紙やプラスチックの小さな下敷きが付いています。また、手帳によっては、スケールと併用した下敷きが付いている商品もあります。出先で机がないときなどに重宝します。

下敷きって、種類はあるの?〜素材・サイズ・厚さ〜

日本で独自の進化をしてきた下敷き

下敷きとして利用される素材には次のようなものがあります。

l  硬質ポリ塩化ビニル(塩ビ)
l  ポリプロピレン(PP)
l  ポリエチレンテレフタラート(PET)
l  厚紙
l  フェルト

このうちフェルトは毛筆用として使われ、柔らかい半紙を支え、筆運びを妨げないという役割があります。一般的に長年使われてきたのは塩ビの下敷きですが、近年になって環境問題に注目が集まるようになってからは、ポリ製に変わってきています。カラフルなイラスト入り下敷きは、直接プリントされたものの他、厚紙に印刷をかけてからポリコートされたものがあります。ノベルティやセミナーの開催などで配布されるものは、安価な厚紙製のものが多く、広告材としても利用されます。

下敷きサイズはB5が主流

市販されている下敷きでもっとも多いのは、大学ノートの大きさのB5サイズ。ついで、一回り大きめのA4サイズとなっています。その他に手帳用の下敷きも販売されています。主な下敷きのサイズには次のようなものがあります。

○下敷きの主なサイズ

大きさ・名称 寸法 用途
B5版 182mm×257mm 大学ノート
A4版 210mm×297mm ノート・リーフ
文庫本サイズ 105×148mm 手帳用
単行本サイズ 128×182mm 手帳用
教科書サイズ 148× 210mm 手帳用
変形 150×105 mm ほぼ日手帳など

手帳用はスケール付きやポケットタイプなど、機能併用型も多くみられます。

汚れを落として、いつもきれいな下敷きを

ハード系の下敷きは正攻法で

下敷きの汚れ落としは、素材によって変えてみるとよいようです。ハード系の下敷きであればまずは、消しゴムでよくこすってみましょう。その後、中性洗剤で流すとさらにキレイになります。

傷がついて汚れが入り込んでいる場合には、住居用洗剤などに浸け置きします。柔らかい毛の歯ブラシなどでこするとよく落ちます。洗浄力の強い溶剤のなかには、表面を溶かしてしまうものあるので、プラスチック製品に使えるかどうか、確認してから利用してください。

ソフト系の下敷きは扱いに注意

柔らかい素材で透明なソフト下敷きは、低学年用の筆記に使われます。鉛筆汚れがかなりついてしまいますが、消しゴムが使えません。このタイプの下敷きは、洗剤とスポンジでもなかなか落ちづらいのが悩み。

そこで利用するのが、歯磨き粉とメラミンスポンジです。歯磨き粉の研磨剤はクレンザーなどよりも粒子が細かいので、傷についてはさほど心配はいりません。気になるようであれば、先に隅のほうで試してから始めてください。メラミンスポンジだけでもある程度は落ちますが、歯磨き粉を使うと新品のようにキレイにできます。すっきり汚れが落ちれば、子どももお気に入りの下敷きを大切に使ってくれそうですね。

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