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普段何気なく使っているスーパーのレジ袋ですが、1枚作るのに一体どのくらいのコストがかかるのでしょうか。最近では当たり前になったレジ袋の有料化ですが、いつ、何がきっかけでレジ袋の削減・有料化が始まったのでしょうか。レジ袋の有料化によって消費者の環境意識はどのように変化したのか?コスト削減はエコに繋がっているのか?など、レジ袋にまつわる様々な疑問を解説していきます。

レジ袋1枚作るのに、どれくらいのコストがかかるのか

レジ袋1枚の具体的な制作コストとは?

最近ではスーパーのレジ袋が有料という風潮も当たり前になってきて、エコバックやマイバッグを持参して買い物に行く人が増えてきていますが、これまでスーパーで買い物をする際に当たり前のように貰っていたレジ袋は1枚あたりどれ位のコストがかかっているのでしょうか。小さいサイズであれば1枚あたり0.5円から1円、大きいサイズになると1円から1.5円、もしくは2円という数字になるようです。サイズのみならずビニールの種類によって1枚辺りの価格も変化してきます。少し硬めのしっかりとした素材のものになると大きなサイズのレジ袋で1枚あたり2円以上のコストがかかります。

無地と印刷されているものではコストはどれくらい変わるのか?

スーパーのレジ袋にはスーパーの店名やロゴマークが印刷されていますが、印刷がされていない無地のレジ袋と、印刷が入ったレジ袋でもコストは大きく変わってきます。印刷が入ったレジ袋は購入枚数によってコストが変わってきますが、ここでは印刷無しと印刷有りでそれぞれ1000枚購入した場合を例にして比較してみましょう。

印刷なし 印刷あり
大サイズ 1枚あたりのコスト 1円 ~ 1.5円 2円 ~ 2.5円

また、レジ袋には半透明のものや白、黄色などがありますが半透明は、白や黄色に比べると若干コストダウンするようです。白や黄色を比較すると全くといっていいほど差はありませんでした。

レジ袋のコスト削減・有料化はなぜ始まったのか

レジ袋の有料化が始まったきっかけとは?

レジ袋の有料化は早い所では2003年頃から行われて2007年にはエコバッグがブームとなりそれと同時にレジ袋の有料化も一気に加速しました。レジ袋削減の運動が始まったきっかけは環境問題やスーパーのコスト削減など一筋縄ではいかない様々な問題が絡んでいます。
レジ袋を生成するの素材のひとつであるポリエチレンは不完全燃焼の場合には発癌性物質であるベンゼンが発生するといわれ話題になりました。また、日本が輸入している原油の一部がレジ袋に費やされているという事も大きな問題になり、その他にも海に散らばったレジ袋が海の生き物や環境に多大な悪影響をもたらしてきたとされている事もレジ袋削減の決め手のひとつとなりました。

レジ袋有料化のメリットとデメリット

レジ袋有料化にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。消費者やコスト削減を狙うスーパーの立場によって様々な意見がありますが、ここでは様々な視点から比較してみましょう。

レジ袋有料化のメリット レジ袋有料化のデメリット
・レジ袋の廃棄量が減った
・消費者の環境問題への意識が高まった
・買い物時の消費者の負担額が増えた
・ゴミの不法投棄が増えた

レジ袋を有料化した事によりスーパーはかなりのコスト削減に成功したのも事実です。1枚2円のレジ袋をこれまで1日500人の消費者に無料で配布していたと計算すると1日で1,000円、1ヶ月で30,000円のコスト削減となります。
また、レジ袋の有料化により消費者の環境問題への意識は少なからず変わったのも確かですが、これまでレジ袋をゴミ袋として再利用していた人が、家庭ゴミをコンビニのゴミ箱などに投棄するケースが増えたという新たな問題が発生してしまいました。

レジ袋のコスト削減・有料化にはどのような取り組みがあるのか

レジ袋を断ると消費者が得するメリットとは?

最近ではひとくちにレジ袋の有料化と言っても様々な捉え方でレジ袋削減を行っているスーパーがあります。これまでの場合であれば、レジ袋1枚2円、もしくは3円を支払ってきましたが、レジ袋を断ると買い物した総額から2円、もしくは3円を値引きするというサービスが誕生しまし、これによりレジ袋削減はさらに加速していきました。また、レジ袋を断るとポイントが貯まっていき、溜まったポイントによって様々な商品と交換ができるという試みを行っているスーパーもあります。

レジ袋の有料化によって消費者の行動は変わったのか?

毎日スーパーで買物をする人達にとってマイバッグ持参は当たり前となっています。レジ袋の有料化が始まってからスーパーでは、生鮮食品などを入れる無料の透明のビニール袋の消費が以前よりも少なくなったというデータが出ています。これはレジ袋の有料化により環境問題への意識の高まったという現れではないでしょうか。今では全体の約60%以上の人がスーパーにマイバッグを持参していると言われています。

レジ袋のコスト削減・有料化はエコなのか

レジ袋が無料だった頃の環境への影響とは?

これまでレジ袋が原因の環境被害は数多く報告されています。かつてはクジラの胃袋からレジ袋が数十枚も見つかったという例や、レジ袋を飲み込んでイルカが呼吸困難で死んでしまうという例も何件も報告されてきました。また、環境問題にも大きな影響を及ぼしてきました。レジ袋を焼却する際に、炭酸ガスが排出されそれが結果的に温暖化にも繋がっていくのではないかと言われています。温暖化の問題についてはまだ推測の域ではありますが、これから取り組んでいかなければいけない大きな問題であることは間違いありません。

石油資源の浪費・地球温暖化の抑制にはつながっているのか?

レジ袋の有料化が始まって以来、環境問題への具体的な効果は数値ではまだ現れてきていないというのが実情です。レジ袋から排出される炭酸ガスも地球規模で考えるとごく微量なので、レジ袋有料化や削減運動を行ったからといって地球温暖化の防止や抑制に直結するとは考えにくいですが、無料だからといって資源を無駄遣いしないようにする考えや、環境問題を考えるきっかけとしてレジ袋の有料化は大きな役割を果たしているのではないでしょうか。

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