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業務用エアコンは家庭用と比較して大がかりですが、その分パワフルで冷暖房能力も高くなっています。そこで気になるのが電気代。使用に際して業務用エアコンの電気代は1時間でどれくらいとなるのか、計算方法やおおよその目安を知る方法がわかれば便利ですよね。また、家庭用との比較や買い替え時など、業務用エアコンの疑問について調べてみましょう。

業務用エアコンの電気代計算!ちょっと複雑だけど可能

業務用エアコンは家庭用と異なる単位で表示される

業務用エアコンは家庭用と比較して広い場所で使われることが多いため、冷暖房能力を家庭用では○畳用○kwと表示をするところ、坪数馬力数で表します。
家庭用に多い6畳用 2.2kW、8畳用 2.5kWを馬力数に直すとそれぞれ、0.8馬力、0.9馬力と言うところです。

馬力 kW(最大)
1.5馬力 4.0kW
2馬力 5.0kW
2.5馬力 6.3kW
3馬力 8.0kW
5馬力 14.0kW

業務用エアコンの電気代を計算する際には、この馬力数と使用時間、電気料金をかけて算出でできます

例:2馬力2台のエアコンを8時間利用 低圧動力1KwH 17円で計算
5.0kW×2×8×17=1360 (円)

上記はフル運転時の最大kWで計算されています。また電気の基本料金は入っていません。
実際の利用時は、外気温によりエアコンの運転状況は変化し、電気代は安くなります。

厳密な計算は難しいが大体の計算は可能

業務用エアコンを利用する場合に使える電気には、単相200V電源と3相200Vがあります。その機種の使用する電気によって電気代が異なります。単相200Vの電気代は1kwh25円目安、3相200Vの電気代は1kwh17円が目安です。この数値は時期や各電力会社によって変動があります。また、契約電力に応じた基本料金に加え、使用する季節によっても電力料金単価が変わります。個々の使用状況の違いもあり、厳密なエアコンの電気料金の計算は困難です。

  • 単相200V:25円/1kW
  • 3相200V:17円/1kW

業務用エアコンは種類、新旧、家庭用と電気代はここまで違う

業務用と家庭用エアコン、電気代は電力契約による

業務用エアコンと家庭用エアコンは稼働能力の差にもっとも違いがありますが、利用者側にとってはさらに大きな差は電気料金です。家庭用エアコンでつかう一般的な電気の契約は電灯契約または単相契約と呼ばれます。40A、60Aなどで契約されます。電灯契約は基本料金が安く、家庭内で使う電力量程度であればこちらの方がお得になります

それに対して業務用は電力量も大量となるので、低圧契約(三相、動力)の方が最終的には安く使えます。電力の使用量が多くなればなるほど、低圧契約が割安になり、一般家庭で使用する程度であれば、電灯契約が安くなります。ある程度の広さがあり、通年に渡ってほぼ1日中エアコンを稼働させるのであれば、低圧契約で業務用エアコンを選択する方がお得ということになります。

どちらを利用すれば得かは次のポイントで変わってきます。

  • 運転する期間
  • 1日あたりの運転時間
  • 設置場所の広さ

種類 業務用エアコン 家庭用エアコン
冷暖房能力 4.0kW~ 2.2kW~
適応電力契約 低圧契約(大量使用に向く) 電灯契約(家庭使用に向く)
適応場所 オフィス・事業所・工場 一般家庭

最新機種の省エネ効果は導入負担を超える!

家庭用の家電でも良く聞かれる話ですが、機種が新しくなるほど省エネ効果は高くなります。
長時間稼働が原則となる業務用エアコンの場合、使うほど差異は明確です。導入時の負担費用もランニングコスト比較では早期に回収できる可能性が高いようです。

馬力 最新省エネエアコン 10年以上のエアコン 電気代年間差額
2馬力 ¥25,100 ¥67,900 ¥42,800
3馬力 ¥45,700 ¥119,500 ¥73,800
4馬力 ¥55,700 ¥156,700 ¥101,000
6馬力 ¥95,800 ¥216,300 ¥120,500

業務用エアコンの電気代は機種にもよるが年4万程度

使用環境や設定温度によって電気代も変動

エアコンは、スイッチをオンにした稼働し始めに大きく負荷がかかり、それによって電気代もかかります。設定温度に近づくほど次第に電気代が安くなるため、オンオフをくり返さず温度管理をしながらつけっぱなしの方が電気代の節約になります。こちらの例ではつけ始めの1時間とその後の1時間で差が見られます。

設定温度 業務用エアコン2.5馬力 単相200Vの電気代目安
設定温度25℃
  • 1時間目 1.17kwh 26.30円
  • 2時間目 0.59kwh 13.29円
設定温度20℃
  • 1時間目 2.15kwh 47.30円
  • 2時間目 2.04kwh 44.88円

業務用で多い機種の電気代の目安は年間4万円程度

5馬力で比較すると、15年前の機種の年間電気代は72,835円という記録があります。それに対し現在の機種は平均で39,292円となっています。業態や利用状況にも左右されますが、一般的なオフィスで利用されている機種は1.5馬力~3馬力が主流のようです。OA機器を多数扱うことの多いオフィスは熱がこもり気味となるため、広さよりもワンランク上のエアコンを検討した方が良いでしょう。

  • オフィスで利用される機種1.5~3馬力が主流
  • 年間平均電気代は40,000円前後

業務用エアコン買い替えのタイミングは一般的に8~15年

業務用エアコンの買い替えの平均は8年~15年

業務用エアコンの平均的な買い替え時期は8~15年と言われています。しかし高性能な機種によっては、劣化や機能の狂いが生じ寿命がもっと短くなる可能性もあります。エアコンの調子が悪い場合、10年を目安にして修理費用と新規購入の判断を下すことになるでしょう。修理が度重なると、結局は購入した方が安かったということもあります。

また、最近の業務用エアコンの省エネ効果は目を見張るものがあります。ランニングコストと算段をし、検討材料にする必要があります。
早めに買い替えを検討した方が良い時のポイントとしては、次の2つが挙げられます。

  1. 冷房の効きが悪く頻繁にガスの補充をしている
  2. 正常に作動しているがあまり冷えない

この場合には、本体のどこかにガス漏れが起きておりなかなか問題個所を特定しづらいと考えられます。また、冷えないというのは根本的に冷却ガスの循環に問題がある可能性が高く、こちらも修理代をかけても原因がわからないということがあります。

メーカーの補修用性能部品保有期間に注意!

修理依頼をした際に、すでに補修用の部品がないと言われることも多いようです。メーカー側補修用性能部品の保有期間は通常、生産終了時から9年間と決められています。販売から10年以上経過している製品については、修理そのものが不可能となる場合があります。
通常購入時の保証期間は1年ですが、修理を行うと交換した部品の保証は多くの場合3か月となっています。

エアコンの故障原因の6割は、内部の汚れから発生しています。こまめにエアコン内部をクリーニングし、適度な手入れを行なえば故障の原因を減らすことにつながります。

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